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「ウミシダヤドリエビ」

December/29/’01 松島にて(3)

更に深度を上げると、向こうの方にいらっしゃる、久保師匠が僕を呼びました。
そこには、大きな岩の上に真っ赤なウミシダがいました。
久保師匠は、その中に潜んでいる何かを僕に見せてくださるために、
秘技を伝授してくださいました。
あ~ら不思議、師匠のちょっとした動作で、ウミシダはその腕を広げ、中に潜んでいた、 写真のウミシダヤドリエビがその姿を現しました。
深紅のそのエビは、この世のエビとは思えないくらい美しく、
僕は息をするのを忘れてしまい、もう少しで、窒息して、この世とお別れするところでした。
それは、ちょっと大袈裟です。
僕の写真では十分に表現しきれてませんが、それくらい、美しいエビでした。
あちらを見ると、真のガイドの矢野氏とゲスト数名が何やら取り囲んでいます。

「ゼブラエビ」

December/29/’01 松島にて(2)

深度を上げながらうろうろしてると、僕はイイジマフクロウニを発見します。
(もしや、こいつにゼブラエビがいるかも・・・)
そんな大きな期待を胸に、指示棒でちょっとイタズラをしました。
すると、ご覧の通り、ゼブラガニが出てきました。
(・・・・)
(やっぱ、ゼブラエビって探すと駄目なんやね)
(コールマニいないかなぁって探さんと、「ゼブラガニが出てきてしまうの法則」やね)
それからこの写真で気がついたのですが、ゼブラガニの目って、
キンチャクガニの目と全く同じですね。
とっても、意地悪そう。
他のカニもこんなんでしょうか?
次から、気を付けて見てみよう。
更に深度を上げると、向こうの方にいらっしゃる、久保師匠が僕を呼びました。

「ウミウシカクレエビ」

December/29/’01 松島にて

今回から続く4回は松島シリーズです。
松島は僕にとって2000年10月21日以来、2回目に潜るポイントです。
そういうわけで1年振りですから、中の様子は全然記憶にありません(笑)
さて、エントリーすれば、だらだらと下りが続き、ガクンと棚になって
更に下って行ってます。やはり、全く印象に残ってません。
まあ、ソフトコーラルもバラバラとあり、色々探せばおもしろい小物が沢山出てきそうな雰囲気です。
何かしら妙な胸騒ぎを抱きキョロキョロしてると、 滋賀の大石さん が、大きなナマコを発見。
いました、いました。ウルトラマン・・・、いやいやウミウシカクレエビです。
しかもペアで!!
それから、もう少し下ったところで、ゆっちセンセイは
大きなウチワで休んでいたクダゴンベをビデオにて撮影されてます。
この日は、このウチワ辺りをボトムとします。
だって、浮上を促す電子音が、ピッピッピッピッピッピッって、其処、此処で聞かれはじめました。
深度を上げながらうろうろしてると、僕はイイジマフクロウニを発見します・・・。

「ウミテング」


December/23/’01 後浜1.5号ブイにて(2)
深場のナシジイソギンチャクを撮影した後、砂地に沿って、ゆっくり浮上です。
(おやおや、これは久しぶりのウミテングさんではあ~りませんか?)
彼は、嫌な奴に見つかったなぁって顔で、僕を横目に見てます。
(まあまあ、そう嫌な顔せずに、ちょっとだけ写真撮らせて)
「おまえ、しつこいから、うっとおしいねん」
(まあ、そう言わんと、ねっ、ねっ、1枚だけ、ねっ)
パシャ~ッ
「おいおい、誰がかまんって言うたんや?」
パシャ~ッ
「おまえ、ええ加減にせぇよぉ!」
パシャ~ッ
「おいっ、殺すどぉ!」
パシャ~ッ
(ありがとねっ)
「もう、許さん!!!」
(いやいや、今度会ったら、また頼むね)
「いやじゃ、バカ、あっち行け!」
(はいはい、ほんじゃあね)
パシャ~ッ
たぶんこんな感じで、シャッターを切った様な気がします。
そんなウミテングさんの全身写真です

No.258_19 December 23 2002
Ushirohama No1.5
でも、ウミテングがいるということは、テングとかオカテングとかいう、
陸上の生き物がいるんだろうか・・・?
例えば、
ウミスズメは、スズメがいるし、
ウミヒゴイはヒゴイ
ウミジドョウは、ドジョウ(ウミドジョウは見たこと無いけど・・・)。
ただ、ウミシダウバウオについて考えたとき、
シダウバウオってのは陸上にはいないよなぁ・・・、たぶん。
ウミヅキチョウチョウウオもねぇ。
それから、ヒゴイもドジョウも陸上の生き物じゃないなぁ。
ヒゴイは、和風なお庭と空中にいるんだよね。
空中は季節限定だけど・・・、あっ空中のヒゴイはそもそも生き物じゃないっか(笑)

「アヤトリカクレエビ」

December/23/’01 後浜1.5号ブイにて

アヤトリカクレエビって、何が綾取りなんでしょうか?
これは、全くネーミングの由来が想像できません。
どなたか教えてください。
写真は、ナシジイソギンチャクです。
以上です。
変なものが見えるのは、貴方の気のせいです。
あまり、追求しないようにしてくださいね(笑)

「矢吹丈」

December/23/’01 サルガウドウにて

わ・・・わかるよ、なんとなく・・・
なにもそう、オーバーにりきまなくたって・・・
そうか‥‥ わかりゃあよし!
プロの拳闘界に生きようとすることは、つらいこともあれば苦しいこともたくさんある・・・
なみだはやっぱりつきものさ。
だが、これは負け犬が流すくそなみだじゃねえ。
きびしい精進のために流す、りっぱな汗のなみだだ!
なあ、ジョーよ・・・
ふたりで苦しみ、ふたりで歯をくいしばって、このなみだ橋を逆にわたっていこう。
そういうことからも、このなみだ橋のたもとにジムをかまえたということは、 じつに意味のあることなんだ。
なみだ橋を、逆にわたる‥‥か。
(C)高森朝雄・ちばてつや
本日12月23日から僕のダイビングは新年度が始まりました。
それはさておき、この日より念願のアクションファインダを装着しました。
モウ、ココロ、ウキウキ デス。
(これで、尻尾が切れたり、頭が欠けたりしない・・・)
(構図を考えながら、ピント合わせができる)
(うっ、嬉しい~)
そんな気持ち一杯で、エントリーしました。
しかーしっ!!!
(何だ、この暗さは?)
(ピントの山が全然掴めなーい)
色んな方から忠告を受けていたとおり、魔法のファインダーではありませんでした。
手に入れた全面の視野と引き替えに、細部は見づらくなってしまいました。
結構、いい値段だったのに・・・。
これだったら、普通のファインダーの方がピント合わせやすいやんか~(悲)
僕は、もう愕然として、サルガウドウの-20mの斜面で、
写真のとおり、紫色の少ないバイオレットボクサーシュリンプを撮ってしまいました。
(しっかし、オトヒメエビによく似てる。)
これも、見づらいファインダーのせいなのかな・・・。
※写真のオトヒメエビを見てたら・・・、
どうしてもバイオレットボクサーシュリンプの事を考えてしまい、
一つ先にアップした ウツボ が撮影時から丹下段平に見えてたのも手伝って
「あしたのジョー」 (C)高森朝雄・ちばてつや より僕の大好きな一節を載せてしまいました。
お楽しみ頂けたでしょうか?
全然意味のわからない方は、ごめんなさい

「丹下段平」

November/23/’01 後浜1.5号ブイにて

この橋はな---
人呼んで、なみだ橋という
いわく・・・・
人生にやぶれ、
生活につかれはてて
このドヤ街に流れてきた人間たちが、
なみだでわたるかなしい橋だからよ
三年ほどまえのわしもそうだった
おめえもその ひとりだったはずだ・・・・
だが
こんどはわしとおまえでこのなみだ橋を
逆に わたり
あしたの栄光をめざして 第一歩をふみだしたいと
思う
わかるか
わしのいうてる意味が‥‥?
ああ?
わしのいうてる意味がわかるかよ
ジョー!
(C)高森朝雄・ちばてつや

「ニジギンポ」

October/14/’01 後浜3号ブイにて

モノスゴイ ハゼ ハッケン
の情報により赴いた3.5号ブイの沖合でした。
(この日は、3本とも、このポイントに行くことになりますが・・・、詳しくは、師匠のHP「柏島水中散歩」にて)

まあ、色々ありまして、僕はオニハゼを撮影するために、ゴロタ石に隠れて
じぃ~っとしてました。
どこからともなく、ホンソメワケベラ1匹がやって来て、ハウジングのポートの周りを 突っつき始めました。
やがて、もう1匹が、僕のマスクの周りをうろうろしてます。
更にもう1匹やって来て僕のBCの肩の部分をクリーニングし始めました!
僕は、オニハゼを撮りたかったのですがベラ達が居るために集中できず、 堪りかねて、手で追い払いました。
追い払っても、追い払ってもやってくる小さな彼等の熱心さに負けて、
(そんなに汚れてるんだろうか)
って少々ブルー入りつつ、彼等のなすがままになってました。
都合3匹のクリーナー達に、クリーニングされました。
もちろん、初めての体験です。
左手の無神経な電子音が鳴った後も、なすがままの状態でした。
さて、写真のニジギンポ君は、この日の減圧停止の友でした。
後浜の3号ブイとケイソンを繋いでいるロープにつかまって停止していると、
ロープにある巣から、出たり、入ったりしていました。
頻繁に、目の前をチョロチョロしてくれるので、電源を落としていたカメラ、ストロボを リブートして、思わずシャッターを押しました。
写真ではわかりにくいのですが、この日の-4mはかなりの流れがありました。
僕は膝でロープを挟み込み、鯉のぼりのような状態になりながら、 この愛らしいニジギンポ君を撮影しました。
おかげで、いつもなら苦痛の8分間も、あっと言う間に過ぎていきました。

「チータウミウシ」

October/14/’01 後浜3.5号ブイにて(2)

しぃあわっせわんにゃっ
あぁるいってこない
だぁからっあるいってゆぅくんだよ、んにゃ
名ガイドの吉松氏 は「清子」って書いたスレート片手に
指示棒で、写真のウミウシを指し示していました。
チータウミウシで、「清子」って・・・
べたべたやなぁ
こんなん、考える奴は、アホやで
ほんで、間髪入れずに、
水中で、
「しぃあわせぇわぁんにゃっ」
って、大きな声で歌ってしまう
僕もアホやな・・・(悲)

「ミナミアカエソ」

October/14/’01 後浜3.5号ブイにて

ふぅ~ん・・・、気持ちいい
あ゛ー、そこそこそこそこ
・・・・
違う、そこじゃない、さっきの所!
そう、そう、そ~ぉん、そこっ!
さっきからピカピカ光りながら、
みょ~に、でかい奴が、前から、近づいて来てるけど・・・。
でも、なんで、こんなに気持ちいいんだろう?
ねえ、ホンソメ君?
そう、目の後ろも、頼むよ
そこは、特に、念入りにね
こら、正面のでかい奴!
何、ブクブクさせてんだ?
それ以上、来るなよ!
そんなに近くに来るなって言ってんだよ!
ピカピカさせたら、眩しいんだよ。
目がクラクラするんだって!
あれっ、どこ行くの、ホンソメ君、まだ背中が残ってるよ?
もうちょっと頼むよ・・・。
おい、正面の黒いでかい奴!
おまえが、近寄ってきたから、ホンソメ君行っちゃったじゃないか!
どうしてくれんだよ!
僕はまだ、背中が痒いってのに・・・。

「ハナアナゴ」

October/7/’01 勤崎ニューポイントにて

お洒落なサカナを観て、深度を上げながら、砂地を陸地側に向かって進んでました。
長い物体が、くねくね動いてる気配を感じで、顔を右に向けてみました。
僕のマスクの、スカート部分はクリアシリコンで出来てるので、結構視界が広いんです。
顔の真横に何かあると、何となくボヤァ~ってわかります。
ハナアナゴがその長ぁ~い体を器用にくねらせて泳いでました。
(おお、こいつが泳いでるのは初めて見た)
(ちょっと、接近してみよう)
すると、ハナアナゴ君、僕が近寄る気配を察したのか、中層を泳ぐのをたちまち中止して、着底しました。
長い体をブルブルッて震わせて、瞬く間に、砂地に潜りました。
それから、顔だけちょこんと出して、僕の様子を伺ってます。
その様子が、あまりにかわいらしくて、普段は、撮らないサカナですが、
今日は特別。
ファインダーを覗きました。
(よしっ・・・)
ストロボの電源を落として、ハウジングに取り付けていたビデオライトをはずし、地面に置いて彼に当ててみました。
僕は、そのまま彼を挟んで反対側に廻り、シャッターを切りました。
水が良くないので、あまり期待してなかったんですが不安げに僕の様子を伺っている
ハナアナゴの健治が、写ってました。
(健治、大丈夫やって)
(もう、あっち行くし・・・)
そう思いながら、ライトを回収して、浅場に進みました。

「オオスジイシモチ」

October/6/’01 後浜1号ブイにて

どこにでもいる、オオスジイシモチです。
が、背景がこんなに美しいウミシダだと、なんだか特別なサカナのように頑張ってしまいます。
ファインダーを覗きながら、
(イエス イエス イエス)
(カモンベイベー カモ~ン カモ~ン)
(オーケイ オーケイ ウェイ ウェイ ウェィト ア ビットゥ)
(オケッ オケッ オケッ オッケイ)
カシャーッ
(・・・オッケ~イ)
っで、できあがったのが、この写真でした。

「ヒレナガネジリンボウ」

October/6/’01 後浜1.5号ブイにて

さて、いよいよの、ヒレナガネジリンボウです。
何がいよいよって、私的なことなんですが、
ダイビングを始めてすぐに興味を憶えたサカナなんです。
まず、ネジリンボウっていうネーミングに、興味を示し、
次に、鰭が長い、捻りん棒で、ヒレナガネジリンボウ。
(おいおい、ちょっと強引でないかい?)
(サカナの名前って結構いい加減?)
初めてあったときの感想は、
(ちっちゃいなぁ~、自分?)
(もっと大きいんかと、思ってた)
(でも、雑誌の写真で見た通りやね)
(これが、ハゼなんや)
(動いてるんは、初めてやけど・・・可愛いなぁ)
(でも、こんなん、自分では絶対見つけられへんやん!)
写真の個体は、かなり茶色い個体です。
冷静に考えてみて下さい。
こんなに可愛いサカナは、ダイビングをしてないと見られませんよ。
(ほかのサカナも、陸上で生活してるぶんには、見られませんけど・・・)
この写真は、ハレーションで、白く飛んでるのが悲しいんですが、
鰭も全開ですので、良しとして下さい。
お願いします(笑)。
RSの飯田さん(北九州)、近くでがんばってらっしゃいましたが、写真の出来はいかがでしたか?

「ガンガゼカクレエビ」

September/23/’01 サルガウドウにて

このエビを撮り始めると僕は、たぶん異様だと思います。
ガンガゼに、向き合って、じーっと動かなくなるんですからね。
周りの人は、何を一生懸命撮ってるんだろうと思うんでしょうか?
このエビは、初めて自分で見つけた擬態したエビですので、思い入れも大きいんです。
何気なくガンガゼを見てると、棘が妙に膨れてるんですよね。
(あれっ)
(この棘は変やね)
(!!!)
(棘の一部が動いた)
(え~っ?)
(・・・エビ?)
(エビ~、エビ~、エ~ビッ)
(ありゃりゃ、逃げてしもたぁ)
これが、このガンガゼカクレエビとの初めての出会いでした。
それ以来、ガンガゼを観察するのが楽しみで仕方なくなり、
写真を初めてからも、何度もシャッターを切りました。
が、そのフィルムは軟質プラスチックゴミとして火曜日の早朝、
収集車に積まれています。
こんなに大きく撮れたのは、初めてでした。
ええ、こいつは、これからもとり続けますよ。
目、口、鼻と表情がちゃんと撮れるまでね(笑)
エビに鼻はないって!!!
市の清掃課の皆さん、ごめんなさい。
これからも、フィルム出し続けると思いますので、よろしく

「クモウツボ」

September/23/’01 後浜2号ブイにて

なにかと怖いっていうイメージが先行しがちなウツボですが、
どうも実際はそうでもないようです。
実際、トラウツボとかイカツイ風貌の奴もいるんですけど、
ホントは気弱な奴ばっかりじゃないんでしょうか?
僕たちが近づいたら、ほとんどの個体は逃げる仕草を見せますよね。
ハナヒゲウツボなんかは、口をいっぱい開いて威嚇するんですが、
だんだん巣穴に後戻りしてるし、まあ、そこが可愛いんですけどね。
写真のクモウツボも何とも頼りない、気弱そうな顔をしてるでしょ?
彼(?)も、僕を避けるように、ガンガゼの陰に隠れるように
後ずさりしました。
(おい君、ガンガゼの陰に隠れても、全部見えてるって・・・)
(別に、取って食べる訳じゃないから、逃げなくてもいいって)
(何もしないから、こっち、おいで)
(・・・でも、矢野さんの作るウツボの唐揚げは、ビールのつまみに最高なんよねぇ・・・)
(ピリリと効いた、一味唐辛子が・・・、う~んたまらん)
この、ビールのことを考えてる僕の心を読みとったのか、
彼は、この後すぐに岩陰に隠れてしまいました。

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「クビアカハゼ」

September/23/’01 後浜3.5号ブイにて(2)

後浜には、色んな所に、沢山いるクビアカハゼです。
今まで、何度もシャッターを押しました。
今回は、水がそこそこ澄んでいたので、自然光による撮影に挑戦です。
でも、自然光だけでは、青一色となってしまいました。
ちょっとだけ、電気の光を借りたのが上の写真です。
クビアカ君の顔にビデオライトを弱めにあてています。
ストロボ光による写真とは、少し雰囲気が変わりますね。

「オトメハゼ」

September/23/’01 後浜3.5号ブイにて

この仲のよい2匹は、ご主人が、方向を変えると、奥さんもそれに従って
方向転換をします。
クビアカハゼを撮るために、腹這いになってじ~っとしてる僕の周りを、
食べた砂をエラから出しながら、ぐるぐる廻ってくれました。
まっこと、オシドリ夫婦です。
まごうことなきオトメハゼのめおとです。
上から読んでも下から読んでも「山本山」。
また、妙なことを書いてしまいました。
ごめんなさい・・・。

「トゲツノメエビ」


Nikon Micro-Nikkor 105mm f2.8D + anthis CL-90 ( X1.3 )

September/22/’01 後浜にて

少し灰色がかった乳白色の体色に柿色模様があり、その中に黒の玉がちりばめられている美しい姿を、ファインダー越しに観察しながら、シャッターを押すのも忘れてました。
(綺麗だ)
(バタバタさんに苅田・・・)
(・・・違う)
(借りたクローズアップレンズのお陰で大迫力で迫ってくる感じやね・・・)
(美しい)
(久しぶりに会うことができたねぇ)
(・・・いかん、いかん、後ろで、皆様が順番、待ってるんやった)
それで、出来上がった写真が、これです。
沢山シャッター押したけど、どうにか皆様のお目にかけられるのはこのワンカットでした。
この日は久しぶりに 久保師匠 とご一緒させて頂きました。曰く
「このエビはピント合わせが難しいね」
とのことでした。
ホントに難しい。
僕の順番の時は、そこそこ、じーっとしてくれてたんですけど、
その名前の通り、永井・・・
いや・・・
長い、尖った目を、結構動かしてくれるんで、目にピントが合うのは一瞬なんですよ。
その瞬間にシャッターを押せるかどうかが、ポイントになるんでしょうね。
(ごめんね、こんな風にしか撮ってあげられなくって、本当は、綺麗なのに・・・)
ご一緒した、皆様は、美しいエビとして、上手く撮影されてるんでしょうね(笑)

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「クルマエビ科の一種」

September/8/’01 竜の浜にて(night)

通算226回目のダイビングは、2度目のナイトダイビングでした。
最初はアドバンスの講習の時に、 今はマリンドリームのオーナーで懇切丁寧なガイドの福留氏 と二人だけで潜りました。
その際、漆黒の闇の中にエントリーしていく瞬間は、緊張しまくっていました。
でも、ナイト特有の、夜の生き物の繊細な表情は素晴らしく、ハチの「ウイッ、ウイッ」っていう鳴き声(?)は今だにインパクトのある思い出として残っています。
さて今回はというと、別のサービスのダイバーと同時刻に、エントリーとなったために、30~40名のダイバーが各々ライトを持ってそこら中をうろうろしており、初めて潜った時のような夜の海の神秘性はあまり感じられませんでした。
しかし、やはり夜の海は素晴らしかったです。
昼間は見ることのない生き物たちの生き生きとした表情が、あの広大な砂地の各所で見られます。
・漫画のように、頭を持ち上げて、足を丸めているタコ
・寝ながら泳いでるアオヤガラ
・流されないように、珊瑚に噛みついてねてるカワハギ
・フリソデエビの餌にしたら1年分になる超巨大なヒトデ(70cm)
・写真のちっちゃなクルマエビ科の一種
砂粒と比較すれば、その大きさが想像していただけると思います。
このエビは、すぐに砂に潜ります。
いけないこととは思いつつも、指示棒で、堀り出して撮影してしまいました。ごめんなさい。

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「スジクロユリハゼ」

September/8/’01 勤崎にて

さて、スジクロユリハゼです。
このハゼは、大好きなハゼです。
ただ、少々深いところにしかいないのが、タマニキズです。
この写真は、ストロボの設定が偶然に、1/4発光となってたので、TTLでありがちな、全身光り輝く、ピカッっていうハレーションは起こってないようです。
ただし、胸鰭辺りははしっかり光り輝いてますが・・・(悲)。
この個体は、腹鰭に大きな傷が見受けられます。
生まれつきなのか、それとも、何かに襲われたか?
それはともかく、結構寄らせて貰えた個体でした。
最短近くまで寄っても、堂々としており、こちらを見るわけでもなく、じ~っとしてます。
巣穴に凹ませることもなく、僕は撮影を終えることができました。
サカナに緊急避難をさせずに撮影ができたことが、すごく嬉しかった(笑)。

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「キサンゴカクレエビ」

September/8/’01 サルガウドウにて

ガラスハゼを撮り終えて、一息ついていました。
※水の中で写真を撮ってると本当に「一息つく」っていう表現がぴったりですよね。
(さて、次は何を撮ろうかな)
って思ってた矢先、名ガイドの吉松氏が僕を呼び寄せます。
氏は、かなり興奮しています。
その様子から、
(えっ、またホムラハゼ?)
(それとも、シーラカンス?)
って思いながら、ゆっくり近寄りました。
すると、スレートに
「ここ(柏島)では初めて」
「前、伊豆では見たことあり」
「キサンゴ」
「カクレエビ」
って、次から次へと書かれました。
(何、それ?)
(キサンゴカクレエビ?)
(知らんなぁ・・・)
氏の指し示す指の先には、キサンゴがあります。
エビはいません!
(???)
氏は誇らしげに、指し示し微動だにしません。
(どこ?)
で、再度、氏の顔を見ると、
しょうがないなぁ、っていう自信に満ちた表情で、わかりやすく、エビを教えてくださいました。
全くキサンゴと同じ色の、ちっこいエビがいました。
全長6.5mmです。
僕たちは、諸事情によりライトを持っていませんでした。
(こんな薄暗い海で、しかも1cmにも満たないちっこいエビをライトも無しに、
よく見つけるものだ)
流石、名ガイド氏です。
(それにしても、ぶっさいくなエビやなぁ)
そのエビの存在や、価値がわかってない僕にとっては、
猫に小判
豚に真珠
馬の耳に念仏
馬耳東風
天高く馬肥ゆる秋
陽は高く
海の辺の丘に登って見下ろせば
雲母に光る入り江の碧に
休らう白い美しい船
あれれっ、またまた窒素のイタズラがはじまったかな・・・?
薄暗い中、キサンゴカクレエビはキサンゴの周りをくるくるまわって逃げようとするし、ピント合わせは大変でした。
だからって、エビにピントが合ってないのは言い訳になりませんが・・・。
そんな中、水中ライトの重要性を再度認識したダイビングでした。
って、違うやん、キサンゴカクレエビが見られて良かった だろ?

「ヤシャハゼ、ハナハゼ、(ランドーリ)」

September/8/’01 後浜2.5号ブイにて

写真は、ハナハゼとヤシャハゼとランドールズピストルシュリンプです。
それぞれペアでいます。
こう書きながら、自動車のパンフレットを思い出しました。
パンフレットの下の方に、ちっちゃなフォントで必ず出てくるフレーズです。
※写真はGTS25 typeX メーカーオプション装着車です。ボディーカラーは、ピュアブラック。バードビューカーナビゲーションシステムはディーラーオプションです・・・云々。
そんな車の写真は、夕陽をバックに下方から煽って、撮してますから、ボディーカラーは黒なんだそうですが、オレンジ色に光ってしか見えません。
アルミホイールから、グレードの判別はなんとかできますが、オプション装着車って言われても「ヘッドランプの玉を変更してある」とかは写真では分かりませんし、極めつけは、カーナビが付いてる付いてないは、こんな外観のイメージ写真には、関係ない話です。
この写真も、ヤシャハゼの生態を紹介する僕の中でのイメージ写真です。
僕のイメージですから、細かなディテールは必要ありませんので、引いて撮ってます。
それから少々分かりづらいですが、ヤシャハゼもペアです。
左下の巣穴入り口に、こちらを向いている個体が分かりますか?
僕は、ヤシャハゼを発見すると、いつも写真のように光り輝いているように見えます。
っが、実際は乳白色です。
それから、カーナビに相当するのが、「ランドールズピストルシュリンプ」。
この写真の場合、シャッターを切る前に、巣穴に入ってしまいましたが、ペアでいます。
ハレーションをおこしてるものや、写ってないエビの紹介をしたりしましたが、
まあ、イメージと言うことで、ご勘弁を・・・。

「リュウキュウヤライイシモチ」

September/1/’01 サルガウドウにて

マツバスズメダイの幼魚達の群の中に、一際異彩を放つ魚がいました。
ここはサルガウドウのいつもの根の-7mの棚の上でのことです。
3cmの透き通った身に頭部の鮮やかな黄色、黒色の縦縞と尾鰭の黒丸が素晴らしいアクセントです。
(この魚は絶対初めて見る魚だ)
(珍しいんだろうか?)
(いや、案外普通種かも)
(たぶんどこにでも居るんだろね・・・)
早速、真のガイドの矢野氏に聞いてみると、
「あぁ、うん、・・・いますよ、まあまあ」
(やっぱりね)
調べてみると「リュウキュウヤライイシモチ」の幼魚のようです。
すぐに「タケダイシモチ」とか、命名しなくなったでしょ?
僕も、少しずつですが、成長しているんですよ(笑)

「タテジマヘビギンポ」

「タテジマヘビギンポ」

この写真をご覧になっていかがでしょう?
正面に回り込んで水平位置から撮ってるように見えるでしょ?
実際は、根の壁面にちょこんとくっついているところを、真下から見上げるアングルで撮っています。
当然、息をこらえてファインダーを覗いていますが、ストロボがピカッと光るとタテジマヘビギンポ君はびっくりして飛び上がります。
でも、またもとの位置に戻ってくれます。
しかしいつまでも息が続くわけではなく、エギゾーストティーから排出された僕の息の一塊は、まずネクサスのハウジングに当たり、2つに別れます。
それから自然の道理に従って、まっすぐ浮上を始めます。
壁面に当たりながら更に細かく砕けていき、ついにはタテジマヘビギンポ君を蹴散らしてしまいました。
ところが彼は、またもとの位置に戻ってくるからけなげですね。
ピカッピカッ、ブクブク。
で、またちょこんと元に戻って来て・・・。
ただ、3回続くと流石にいなくなってしまいました。

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「ヤマドリ」

August/7/’01 サルガウドウにて(2)

初めて、このサカナを見たのは、 僕のダイビングの師匠で、今はマリンドリームのオーナーであり、懇切丁寧なガイドの福留さん と「竜の浜」を潜ってる時でした。
当時は、ネズッポ類の存在すら知らなかったので、初めて見たときは、
(形は変やけど、これもサカナなんやねぇ~)って思ってた記憶があります。
ところがですよ、この変なサカナが背鰭を広げるとさあ大変。
体に不釣り合いなほど大きな、その背鰭は、まるで、ジュリアナ嬢が扇子を広げたように、美しく、我々を魅了しました。
その時は、 福留さん のデジタルカメラを持たせて貰ってて、
「早く、このヤマドリを撮りなさい」って合図を頂くんですけど、
それまでに、僕がバカみたいにダテハゼとか、オトメハゼばかりを撮ってたので、
ちょうど電池切れで、撮影できませんでした。
結局ヤマドリが扇子を、いやいや、背鰭を広げたシーンは、後にも、先にも、この時しか見てないのですが、僕は、ホタテツノハゼが団扇を、いやいや、背鰭を広げてるより美しいと思います。
※「ホタテツノハゼ」ファンの皆様ごめんなさい
それ以来「ヤマドリ」に魅了された僕は、 真のガイドの矢野さんにも、 名ガイドの吉松さんにも
(これは、ヤマドリではないですか?)
って色んなシーンで合図を送る事になるんですが、
(・・・違います)
(・・・ヤマドリではありません)
(それは、ミヤケテグリです)
って事になって、皆さんに迷惑ばかりかけてました。
でもなぜ「ヤマドリ」なのでしょうか?
魚なのに鳥って変でしょ?
ず~っとそんな疑問を持ち続けてたんです。
で、この写真を見て、初めて納得しました。
顔が、「キジ」そっくりだったんですね。
「日本まんが昔話」の「桃太郎」に出てくるキジの顔、そのまんまでしょ(笑)
検索エンジンで「ヤマドリ」を検索してみるとキジ目キジ科の留鳥で普通種であるとのこと。
僕は山の鳥という意味で捉えてましたが、「ヤマドリ」というキジ科の鳥がいるんですね。
知りませんでした。

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「スザクサラサエビ」

August/7/’01 サルガウドウにて

このエビは、スザクサラサエビです。
って言っても、「普通のサラサエビと、何が違うの」って思うでしょ?
あ、これより先は、このエビを知らない方のみ進んで下さい。
(先輩諸兄は、ここでお別れです。次回のアップロードにご期待ください。)
さて、地面の砂粒をよく見てください。
いつもの、マクロの最短の画像と比べて何か違いませんか?
いつもの画像では、砂の一粒、一粒が、ハッキリ、大きく見えてるでしょ?
この写真は、最短じゃないんですよ。結構離れてたんですから・・・。

No.216_03 August 7 2001 at Issaikojima

この写真の「サラサエビ」は体長1cmでしたが、どうですか?
ガンガゼの棘の太さと比べてみて下さい。
いかに小さいかが、ご理解いただけますか?
上のスザクサラサエビの写真の砂の一粒がは見えますか?
そう、上の写真エビは、全長80cm。
網で捕まえて、腕のいい板前さんにお願いして、お慶びの席に出される懐石を彩る
お造りにすれば、ゆうに30人前はできる、そんな巨大なエビです。

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「ハナゴンベ」

August/6/’01 一切小島

「ゴンベ科」
背鰭は1基で、10棘11~17軟条。尻鰭は・・・途中略・・・。
肥厚した胸鰭で、体を支える。(日本の海水魚 山と渓谷社 より)
写真のハナゴンベは、ゴンベとは名前が付いてますが、「ゴンベ科」ではなく、
「ハタ科」の魚で、一般にハナダイの仲間ですね。
この日は、あまりチョロチョロせずに、お気軽に写真を撮らせてくれました。
色合いは、背中の黄色と柿色から、お腹にかけての桃色のぼかし具合が
とても美しいです。
こんなに、綺麗なのに、顔は笑ってしまいますよね。
丸顔だし、本気なのか、冗談なのか「大槻ケンヂ」のようなメイク(?)をしてるし、そのメイクが、涙にも見えるんですけど、目を見ると怒ってるし・・・。
思わず、
「メイ アイ ヘルプ ユー?」
って声をかけたくなります。
こんな事考えながら、ハナゴンベを見てるのは僕だけじゃないはずです。
ねぇ、あなたも、一度は、考えたことあるでしょ?
ハナゴンベ不細工やなぁって

「後浜の群青色」

August/4/’01 後浜1号ブイ

こんなに、美しい後浜の海は、久しぶりでした。
もう、嬉しくて、嬉しくて、カメラを持ったまま、キョロキョロ。
写真どころではありませんでした。
どこまでも、見渡せる1号ブイは、それだけで楽しくなります。
そんな、群青の海を105mmマクロで、切り取ってみました。
なんで、オビテンスモドキなの? なんて、考えてはいけません。
ゴミが、光ってるのはご愛敬です(笑)

「キンチャクガニ」


July/27/’01 後浜1号ブイにて(2)

雑誌等に掲載される、「キンチャクガニ」の写真は、
両腕を振り上げて、その特徴である「カニハサミイソギンチャク(と言うらしい)」を揺らせてるところを正面から捉えた、ユーモラスな表情の物が多いですよね。
ここでは、敢えて、その表情を避けてみました。
「索莫」「沈思」「孤独」
水中写真らしくない、そんな雰囲気を、
逆のイメージの「キンチャクガニ」で表してみました。

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「リュウキュウカスミミノウミウシ」

July/27/’01 後浜1号ブイにて

この日の1号ブイは、結構な流れがありました。
そんなコンディションの中、
大人のヤシャハゼと、子供のヒレナガネジリンボウが一つの巣穴の上で、仲良くホバリングしてるのを横目に見つつ、深度を徐々に上げました。
なんだか、砂がゴニョゴニョって動きました。
タコがお食事中 でした。
視線を移すと、写真のリュウキュウカスミミノウミウシを発見です。初めて見ました。
関係ないですが、リュウキュウカスミミノウミウシは、サビクダリボウズギスモドキと同じくらい憶えづらい名前だと思いませんか?。
2本の触覚(?)を巧みに操りながら、ものすごいスピードで移動中でした。
あまりの速さに、ピントが全然合いません。
構図を考えてると、すぐにフレームアウトするし、ピントに集中してると何だかなあの絵になってるし、こんなに撮りづらいウミウシもあまり居ないんじゃないでしょうか?
彼は、全く、休憩、せずに猛烈に進んでました。
最初は、「みつばちハッチ」に似てるって思ったんですが、ファインダー越しに、顔をよく見ると、気のよさそうな犬のようにも見えます。
ダイビングを終えて、柏島を後にする夕刻、大きくて真っ白のピレネー犬が、
散歩してもらってるところによく出会います。
流石に夏は、暑そうで、苦しそうな表情をしていますが・・・。
ふと、そんな事を考えながら、ゴロタまで戻りました。
こけの生えた岩の上に、不自然な紫色の点があります。
マスクを30cmまで近づけてはじめて、ムラサキウミコチョウであることがわかりました。
実を言うと、ムラサキウミコチョウを見るのも、これが初めてでした。
本当にちっちゃくて、写真を撮るのはあきらめましたが、ちっちゃいくせに、あんなに目立って大丈夫でしょうか?。
浅場まで、あがり、またまた初めて、オビテンスモドキの成魚を見ました。
しかもペアでした。
それから、キンチャクガニを撮影することになります。
その写真は、初めて 初めて 初めて・・・

「・・・カニダマシ」

July/16/’01 竜の浜にて

7月16日の朝から、この日の3本目は竜の浜に行くことが決まってました。
それは「ミジンベニハゼ」を激写するためでした(笑)
別のゲストが、ミジン君の写真を撮ってるときに、ボヤァッ~って待ってるのもなんなので、 名ガイドの吉松氏 が教えてくださった、カニダマシを撮影しました。
その美しさに、結構はまってしまい、たくさんシャッターを切りました。
おかげで、ウツクシイ写真が撮れました。
ノンダイバーは、絶対エビだといって引き下がりませんませんが、
この個体は、ウミエラカニダマシでしょうか、ウミシャボテンカニダマシでしょうか?
僕としては、どちらでもかまいませんけど・・・(エビは論外)。

「ヤノダテハゼ」

No.195 後浜5号ブイ(2)

ヤノダテハゼとその他のダテハゼの見分ける方法として、僕は、尾鰭が黄色か、そうでないかでしか判断できませんでした。
ですから、尻尾が巣穴に隠れている状態ではヤノかどうかは分からなかったんです。
以前、 フリッパーズのオーナーで真のガイドの矢野氏 と、 僕の師匠の久保氏 と話しているときに、そのことを伝えました。
するとお二人は、「体を見れば分かるよ」って仰りました。
僕)体を見ただけで分かるんですか?
矢)う~ん、違いますよ
僕)どんなに違うんですか?
師)比べてみれば分かるよ
僕)どんなに・・・
師)とにかく見れば分かる
これまで、近くにいるダテハゼとヤノダテハゼを、見比べたことがありませんでした。
この日初めて、50cm以内に2種類のダテハゼを確認することができました。
(確かに、違う!)
(全然、全く、違う!)
(ヤノダテハゼの方が横帯が鮮やかなオレンジ色)
(更に、全体にしなやかで、華奢で、繊細なの印象を受ける)
僕はこう感じました。
先輩諸兄におたずねします。
このように感じた僕は、正しいのでしょうか?
合ってれば、次は、クビアカハゼとダンダラダテハゼだね(笑)。

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「タケダエビ」

July/16/’01 後浜5号ブイにて

(!)
(シャッターが切れない)
エントリー直後にカメラの調子がおかしくなりました。
(もしや、水没;;;)
名ガイドの吉松氏 に伝え、一緒にボートまで上がって頂きました。
船上で、ハウジングをあけてみると、
原因は「R2」レバーが完全に元に戻ってなかったためでした。
乾いたタオルが無かったので、タンクのエアで余分な水滴を飛ばし、カメラのセットを完了させ、再エントリーとなりました。
砂地をゆっくり流していると、眼前に何やら動きのある浮遊物を発見。
よく見るとエビでした。
(こんなエビは見たこと無い)
(なんて名前のエビなんだろう?)
2m前方にいる、 名ガイドの吉松氏 を呼び寄せ、確認して頂きました。
氏はエビを色々な角度から観察し、スレートに名前を書き始めました。
「タケダエビ」
そう書いてありました。
僕は、氏に、まじめに教えてくださるように口頭で伝えました。
氏は、「です」を書き加え、「タケダエビです」ってスレートを指さしています。
更に、
「初めて見ました」
「名前はまだ無いんではないでしょうか?」
とも、書かれました。
そういう事情のエビです。
そのエビ君は、時折、腕を広げて僕たちを威嚇しながら、しばらく砂地を歩き回っていました。
そうこうしている内に、ふと立ち止まりました。
両腕のハサミで、地面の砂をどかせたかと思うと、出現した穴に頭から、入ってしまいました。
画像では判りづらいですが、全体に半透明の黄土色っぽい体色で、節々に黄色の斑点があります(ポジではよく判るんですよ)。
お世辞にも、美しいエビとは言い難いです。
「あのように、昼間、穴に閉じ籠もっている習性であれば、発見されにくいでしょうね」
とは、吉松氏(マリンクラブフリッパーズ)の言葉。

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「オトヒメエビ科の一種」

July/16/’01 後浜4.5号ブイにて

砂地で、ネジリンボウを撮影していました。
フリッパーズのオーナーで真のガイドの矢野氏 が、僕を呼んでます。
氏の指示棒の先には体長1cm程度のちっちゃな赤いエビがいました。
氏のスレートには「オトヒメエビの仲間」と書いてあります。
ファインダー越しに覗いてみると、今まで見たことのない綺麗なエビです。
(僕の見たことないは、あまり信用できませんが・・・)
結構早い速度で移動するこのエビを撮影しながら、
(めずらしいエビであるはずだから、まずは、ピントの合った証拠の写真を撮ることに専念しよう)
(構図とかの出来映えは、その次だ)
数カット撮影した後に、こんな事を考えました。
(このエビとは、2度と巡り会ないかもしれない。)
(今の、僕の、精一杯の技術を出し切ろう)
(これぞ一期一会、う~ん、利休)
っで、出来上がったのがこの写真です。
・・・情けなや。
サービスまで帰り「海の甲殻類(峯水亮 文一総合出版)」に掲載されている個体と比べてみました。
それには、両腕があるのですが、この写真の個体には左腕しかありません。
何かが違う。
欠損してるのか、図鑑とは違った種類なのか謎は深まるばかりです。

「オシャレカクレエビ」

July/14/’01 後浜にて

このエビは「オシャレカクレエビ」って名前なんですが、なぜ「オシャレ」なのでしょうか?
「オシャレハナダイ」 みたいに、ぱっと見、インパクトのある色使いであるわけでもないし、形が奇抜な訳でもないですよね。
どちらかといえば、フリソデエビの方が、絶対お洒落だと思うんですけどね。
って、書いてますけどこの写真を撮った時が、例に違わず、このエビとの初めての出会いだったんですよ。
「これは、間違いなく、珍しいエビに違いない。」
って、結構シャッター切りましたよ。
ポジが上がってきて、「海の甲殻類」(峯水亮 文一総合出版)を見てみると、
分布は琉球列島以南、インドネシア・・・(以下略)となってるではありませんか。
これは、大変だ、「柏島でオシャレカクレエビを発見してしまった」って思ったんですよ。
それから、フリッパーズのオーナーであり真のガイドである矢野氏に聞いてみました。
僕)矢野さん、オシャレカクレエビって柏島にいます?
矢)いますよ
僕)めずらしんですか?
矢)どこにでも、うじゃうじゃいますよ
僕)・・・・
っていう、悲しい会話で決着しました。
でもね、カメラを向けても、逃げずに、堂々としててくれる頼もしいエビなんですよ。

「踊り隠れてないエビ?」

July/14/’01 勤崎にて

大好きな勤崎です。
まずはワカヨウジが、僕たちを出迎えてくれました。
続いて、ウミウシカクレエビを観察します。
名ガイドの吉松氏は、カクレテナイエビと、スレートに書かれました。
皆様は、気が付いたのか、付かないのか、さらりと流してましたが、
僕は、カクレテナイエビが、気になって気になって、
「隠れてないエビ、隠れてないエビ」ってグルグル頭の中で回っていました。
本当に、なまこの上で、全然隠れてないんですものね。
続いて、コブダイ出現なのですが、あるゲストが、「でけー、でけー」を連発してました。
水中でも、ハッキリ聞こえるんですよ。
確かに、1mくらいで、大きいんですよね。
そんな大きなコブダイを、テレコンタバータ付きの105mmで撮影されてるゲストもいらっしゃいます。
「そりゃ~、あんまりやろ」って思ってたら、名ガイド氏も、
「田●さん、105のテレコンで、コブダイ!」ってスレートに書かれてました。
どんな写真になってるのか、是非見せてくださいね、●中さん。
そうこうしている内に、 愉快な仲間達のいる根 に戻る時間になったのですが、
ふと見ると、綺麗なグビジンイソギンチャクの上にいる、「踊り隠れてないエビ」、いやいや、「オドリカクレエビ」を発見しました。
ちょっと「背景も気にした写真を」と思って、シャッターを押したのがこの写真です。
下方の前ボケが、非常にうるさくなりました。
未熟な僕は、まだ構図まで、気が回ってないようです。
この「隠れてないエビ」を撮るのに夢中になって、方向感覚があやふやになり、
いつもの愉快な仲間達の根 を大きくそれて、いつもは釣り人がいる根の付近まで行ってしまいました。
お陰で、非常にきれいなスジブダイを沢山見ることができました。
あちら側は、初めて行きましたが、起伏に富んだ地形で新たな発見でした。
これが、怪我の功名って言う事なのですね(笑)

「アミメハギ」の赤ちゃん

August/4/’01 後浜3.5号ブイ

水があまり良くありません。
僕の、動作も良くありませんので、もうちょっと寄れれば面白くなるという直前で、
ハゼ達も巣穴に引っ込んでしまいます。
なぜだか、この写真のピントも良くありません。
(神の声)シャッタースピードが遅いからだよ
大きな、ウミトサカの影で、ひっそりとしている、アミメハギの赤ちゃんです。
いきなり、強いライトを当ててしまい、びっくりさせてしまいました。
その為か、このチビ君の他に、2匹のチビ君達が居ましたが、
結局一カ所に集合して貰えませんでした。

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「?イカ」

June/23/’01 後浜1号ブイにて(2)

さて、写真のこの子は、何イカの赤ちゃんでしょうね。
って、言ってますけど、イカですよね?
この子は、 ハナイカの卵の写真 を撮った場所のすぐ近くにいました。
当初、ハナイカだと思って写真を撮ったのですか、どうもそうじゃなさそうなんですよ。
なぜって、ハナイカだったら、赤、黄・・・って、次々に体色を変えながら、腕を振り上げるじゃないですか?
それが、生まれたばかりの赤ちゃんでも・・・。
この子は、何も変化がないんですよねー。
「自分ら、この、幼気なチビに何したんや!!!(怒)」
って声が聞こえそう。
で、この写真をノンダイバーのAに見せると、やっぱりのリアクションでした。
A 「えっ、海の中にも蛙がおるの?」
僕 「・・・・うん・・・。」

「ハナイカ」

June/23/’01 後浜1号ブイにて

この日の3本目を潜るゲストは僕だけとなりました。
巷では留袖海老と呼ばれていた「トゲツノメエビ」を探すために、後浜に入りました。
フリッパーズの真のガイドの矢野氏 と、 名ガイドの吉松氏 が、二人がかりで探して下さっています。
結局、そのエビは僕たちの前に姿を現すことはありませんでしたが、その代わりといっては何ですが、面白いものを見ることができました。
まずは、「トゲタナバタウオ」。 180本目で初めて見た「ナカハラタナバタウオ」の仲間ですね。
こいつは、ちょこまかとすばしっこくて、とても写真に収めることなどできません。
さて、この写真には何が写っているかわかりますか?
ここには、小さな、小さな、命が息づいています。
僕は卵の中で動いているハナイカを見て、びっくりして、感動しました。
ハナイカ自体が、どこにでもいるイカじゃないと思うのですが、
その孵化直前の卵が3つです。
これも、僕が知らないだけで、大抵のダイバーは目にしているのでしょうか?
う~ん、わからない。

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「オシャレハナダイ」

June/16/’01 勤崎(3)

この名前を付けた人は、素晴らしいセンスの持ち主だと思いませんか?
ハナダイの仲間は総じて、美しかったり、綺麗だったり、可愛らしかったりしますよね。
そんな中でも、お洒落なんですから、オシャレハナダイとは、よく言ったものです(笑)。
写真のオシャレな彼女は、ジーッと何を見つめてるのでしょうね。
「この日のために新調した真っ赤なドレスで赴いた、高校時代からの大親友の結婚披露パーティーの席で、斜め前のテーブルに座ってる、新郎の友人の、素敵な男性に見とれてたの。」
「ふと彼と目が合って、あまり強くないのに今日は2杯も飲んじゃったワインも手伝って、私の顔はドレスと同じ赤色に染まっちゃった。」
「恥ずかしいから、巣穴に帰ろっと・・・。」
そう言って、オシャレな彼女は居なくなりました。
・・・僕も、窒素に酔っちゃったみたいです。
ほな、さいなら。

「プリンセス・・・」

June/16/’01 勤崎(2)

(あっ)
(サンゴモエビだっ)
(こいつは、写真に収めなくては)
僕は、この海老を見るのが初めてだったし、以前から見たい、見たいって思ってたので、ファインダーに海老を収めようと、探していました。
すると、フリッパーズの名ガイド 吉松氏が、僕のフィンをノックします。
なんだろうと、ふり返ると、「こちらを先に撮りなさい」って合図されてます。
そこには、写真の通り、すばらしく美しいサカナがチョロチョロしてました。
(なんて、鮮やかな体色だろう)
いつもよく見るベラの幼魚たちに混ざって、泳いでいる彼女をファインダー越しに追いながら、
(掃き溜めに鶴とは、こんな事を言うんやね)
って、意味不明なことを考えてました。
それくらい、彼女は異彩を放ってました。
撮影現場では、パステル調の明るい紫に、白っぽいラインが美しく見えたのですが、ポジでは、鮮やかな青にレモンイエローのラインで写ってますね。
これらの絶妙な色合いが気に入りました。
でも、残念なことに、はっきりした名前が分かりません。
和名のない、キツネウオの仲間の幼魚で「プリンセス何とか、かんとか」というらしいのですが、聞き漏らしてしまいました。
ごめんなさい。

「コガラシエビ」

June/16/’01 勤崎

寒~い、名前のエビですが、何でコガラシなのでしょうか?
不必要に長~い、頭部が特徴の、不細工な容姿です。
でも、なぜだか愛嬌がありますよね。
体はこんなに黄土色で、太くて、毛むくじゃらですが、足は半透明で、かなり繊細な作りのようです。
写真では、分かりづらいですが、ちゃんとハサミも髭(触角?)もあります。
この、アンバランスが何とも言えない、エビです。
でも、この写真をダイバーじゃない人に見せても、なんの反応もありません。
海老が写ってるとは思ってないようで、背景のウニにばかり注目されて、
「おもしろいウニやのに、なんで、ちゃんとピント合わせんの?」
って聞かれました。
(おい、をい・・・)
初めて、このエビを見たときに何かに似てるって思いました。
コガラシエビを見る度に、何なのか全然思い出せずにモヤモヤした日々を過ごしていました。
ところが、このページを書いてたら、先程その謎が解けました。
何に似てるかというと、昆虫の「ユカタンビワハゴロモ」です。
セミの仲間のその虫も、意味不明な、前に迫り出た頭部の持ち主です。
イメージ出来ない方は、いつもお使いの検索エンジンで、調べてみてください。
必ず「あ~っ」て思うはずです。
※ このユカタンビワハゴロモに関しての異論は受け付けません。僕にはそう見えるのですから仕方がありません。

「ピグミーシーホース」

June/16/’01 柏島

ピグミーシーホースを、初めてこの目で見たのは、平成12年の3月初旬でした。
その時は、「フリッパーズのオーナーであり、真のガイドでもある矢野氏」の指し示す
指示棒の先にいる、ちっちゃなタツノオトシゴを確認するだけでも精一杯でした。
まばたきをしただけで、もう視界からはいなくなってました。
いや、いなくなるのではなくて、カモフラージュが完璧なのでわからなくなるというのが正しいですね(笑)。
その後、白い個体や、黄色っぽい個体など、幾度となく観察する事になるのですが、僕が、こんなに写真を撮ることが出来るようになるとは思ってもいませんでした。
(いえ、いえ、決して上手く撮れてるって言う意味じゃなくて・・・)
この写真は、「僕も本当にピグミーを見ましたよ」っていう、翔子の写真・・・もとい、証拠の写真です。
オオウミウマにしろ、イバラダツにしろ、このピグミーちゃんにしろ、タツノオトシゴな、みんなは、すごくシャイですよね。
カメラを向けると、必ず背を向けますもの。
このときも、何回かシャッターを切りましたが、かろうじて顔が写っていたのはこの一枚だけでした。
他のカットも写っていると信じてたんですが、頭頂部とか、背部ばっかりでした。
彼等を撮ったことのある方は、わかって頂けますよねぇ。

「ナカハラタナバタウオ」

May/26/’01 後浜1号ブイにて(3)

砂地で 「キムハル風」のハゼの正面顔 を撮ったりしながら、浅場に移動しました。
「フリッパーズの名ガイド 吉松氏」 と、潮の流れに身を任せながら流れていると、
オランウータンクラブを発見しました。
氏はスレートに「オランウータンクラブはオランウータンの会ではないです」って書いています。
二人で、訳もなく大爆笑して、珊瑚のある浅場まで戻ってきました。
しばらく、ガレ場で時間を潰していると、氏が僕を呼びました。
今からこの枯れ珊瑚をめくるから、写真を撮るように合図されました。
僕は何がいるのだろうか、心ウキウキです。
その生き物がいるであろう場所が示され、撮影のためのカメラの方向、体の位置が、
綿密に、全てジェスチャーにて確認されました。
それらを元に、おおよそのピントの位置と、ストロボの角度を決めました。
それでは、いよいよショーの始まりです。枯れ珊瑚がめくられました。
「・・・・」
「こいつは何者?」
そう思いながら、まず一枚目のシャッターを切りました。
少しずつ近づきながら、
「顔は白いぶつぶつが一杯やけど、鰭には鮮やかなブルーで綺麗やね」
そこで、更にに、パシャ。
「どこかで見たことのある形やなぁ」
パシャリ
「この形は、ひょっとすると・・・」
「・・・シーラカンス?」
「・・・幼魚?」
「成長するにしたがって鰭の青が無くなるんや」
「それで、顔のブツブツが全身に広がって、あのシーラカンスになるんや」
パシャリ
「これは、超レアとかのレベルとは違う・・・?」
パシャ
「吉松さんのあの慎重さは、ホムラハゼ以来やし・・・」
「こんな貴重な生き物を僕だけが撮ってもいいのだろうか?」
「でも、報道メディアに写真を提供すると・・・」
発見、シーラカンスの幼魚、世界初!
撮影はアマチュアダイバー
恐るべし柏島!!
「見出しはこんな感じかな」
「なんて、コメントすれば良いんやろう?」
パシャ
「やっぱり撮影は、僕だけにしておこう・・・」
パシャ
こんな事を考えながら、撮影を終えて、吉松氏を見ると、
撮れたのか?
って合図を送ってきます。
僕は、OKを出しました。
「本当に大丈夫か?」
「大丈夫、OK」
「あそこまで確認すると言うことは、やっぱりシーラカンスなんや・・・、世界初なんや!」
僕は、結構緊張しながら、ボートに帰りました。

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「?ハゼ」

May/26/’01 後浜1号ブイにて

後浜1号ブイの砂地で、ネジリンボウを探していました。
この日は、透視度3~5m程度、水温は20度前後で、流れてるという、あまり良くないコンディションでしたので、彼らがホバリングしている姿など見えるはずもなく、僕はカメラ片手にぼんやりしてました。
すると、「フリッパーズの名ガイド 吉松氏」が、ゆっくり回って来るようにとの合図をくださいました。
指示棒の先にあるものを見ると、なにやら不思議な2本の棒が見えました。
氏は、写真を撮りやすいように弱めのライトを当ててくれています。
「ははぁん、これが、アサヒガニなのね」って、ほくそ笑みながら、少しずつ寄りました。
僕にとっては、初めて見る生き物でした。
って言っても、マッチ棒のような2つの目しか見えてないのですけれども・・・。
ストロボの角度を調整するために、不用意にも左手が大きく動きすぎてしまい、眼前の2本のマッチ棒は、瞬く間に砂の中に入り込んで行きました。
僕は、蟹があんなに俊敏に、砂に潜れるとは知りませんでした。
見たことありますか?
モクモクモクモクって砂塵をあげて、一瞬のうちに、垂直に砂の中に入っていくんですよ!!
っで、砂地をうろうろしていると、写真のハゼを発見しました。
何ハゼでしょうか?
ライトを照らしながら、最短まで寄っても全然逃げない、 サービス精神旺盛なハゼ君でした。

「アミメハギ」

May/05/’01 後浜1号ブイにて(3)

オドリカクレエビと、静かなひとときを過ごしていると、そろそろ深度を上げる時間になりました。皆様は、もう一足先に浅場に向かっているはずです。
僕は、元いたポイントにもどり、再度ボロカサゴにお別れの挨拶をして、徐々に深度を上げました。
途中、ボロ君を目指して降りてくる、矢野さん率いるフリッパーズの別チームとすれ違いました。
皆さんの顔は何かしらニコニコしているように見えました。
その中の東京からお越しのゲストが、僕に「ボロは撮ったか?」と合図を送ってきます。
僕は、少々大袈裟に「OK」サインを出しました。
いいですね、「OK」。
ダイビンクを始めてから、どんなときでも「OK」を出すのは大好きな瞬間です。
写真のアミメハギは、実はペアでした。
いつもは、すぐに隠れてしまい、今まで何度かアプローチしましたが、シャッターを切るどころか、ピントすら合わさせて貰ったことのない被写体です。
ところが、この日の彼等は、僕から、一定の距離を保ちはしてますが、離れません。
僕は、一生懸命ファインダーを覗き、彼等を是非収めようと、じーっとしてると、体の大きな方の 彼(でいいのかな?) が、僕のカメラ目指して突進してきました。
その一瞬が、この写真です。
いつも思うのですが、海の中の生き物って純粋ですよね。
大切なものを守るためには、たとえ相手が、巨大な僕でも、小さな自分の体を張りますものね。
うーん、彼女を守る彼は、強い!!
僕は、わずか3cmの彼の威嚇に降参して、
すごすごと無い「しっぽ」を巻きました(笑)。
そして、皆様がいる1号ブイのケーソン元まで、帰ったのでした。

「オドリカクレエビ」

May/05/’01 後浜1号ブイにて(2)

パープルなボロカサゴを撮った後、ちょっと下った砂地の所で、ビデオデビューを果たしたゲストがいらっしゃいました。
近づいてみると、ちょうど、筒状になった襤褸布の中にいるこのオドリカクレエビを一所懸命撮影されていました。
僕は近くで、その様子を見守っていると、「どうぞ」って、譲ってくださいました。
そのゲストは、慣れない撮影を無事に終えた達成感で一杯だったのでしょうね、
フィンを、ひと掻き、ふた掻きして、ボロカサゴを撮影しているみんなの所へ戻って行かれました。
残されたエビ君と、僕はそのゲストが降らせて下さった砂と、動く水が収まるのを待っています。
ほら、「お土産物屋さん」なんかで、たまに見かけるでしょ?
アクリルで出来た半球体の容器に水が満たされてて、中に小さくてキラキラ光る物が沢山と、プラスチックのサカナなんかが入ってるオモチャ。
その容器をひっくり返すと、小さくて、綺麗な、キラキラが降ってきて、全部降り終わると、またひっくり返して・・・、子供の頃、いつまでも、眺めていたものです。
舞った砂が僕のライトの光に反射してキラキラ光る中、僕はエビ君と静かなひとときを過ごしました。

「ボロカサゴ」

May/05/’01 後浜1号ブイにて

この日は、島全体が、派手派手なカサゴに沸いてました。
桟橋では、ボロカサゴ出現の情報が飛び交い、今シーズンの幕開けに相応しいゴールデンウイーク特有の「お祭り的な熱気」と相まってみんながハイな状態でした。(ひょっとしたら僕だけなのかもしれませんけど・・・)
さて、モデルの彼女ですが、顔をはっきり撮ってはまずいという、所属事務所の強い要請がありました。
僕は、熟考した結果、砂でメイクを施し、少々フレームアウトさせて、ピントを甘くするという高等技術を駆使することにしました。
そして出来上がったのが、このカットです。
別のフォトグラファーには、ちゃんと綺麗に撮らせてるんですけどね・・・。

「テッポウエビ」

May/05/’01 後浜4号ブイにて

そのアケボノハゼのいるポイントまでは少々、長旅となるポイントですが、
諸事情により、4号ブイに係留する事を、マリンクラブフリッパーズの 名ガイド、吉松さん は、選択されました。
お店で行ったブリーフィングの内容と変わってしまったので、必要な注意点と、確認事項を手際よく説明され、エントリーです。
このポイントは広大な砂地の中に、ポツポツとイソギンチャクなんかが点在し、まさに、広い、広い砂漠にサボテンが生えている、古の西部劇に登場するロケーションのようにも見えます。
僕たちは、さしずめカメラを持ったカウボーイ、牛を追うがごとくに、ハゼを探します。
以前、皆様が砂地に這いつくばって匍匐前進する様を、地面から2m程浮上し、上から観察したことがあります。
これは、これで、面白い絵が撮れそうな気がしました。
この日は、僕もハゼを探して砂地を進んでいると、写真の甲殻類が目にとまりました。
普段は、巣穴にハゼと共生する「テッポウエビ」です。
この日は、一人で砂地をヒョコヒョコ歩いています。
(もしもし、君は一人なの? 大丈夫かい?
お仲間のハゼ君はどうしたの? お家はどこ?)
こんな事を心の言葉で問いかけながら、シャッターを切りました。
いつもは、臆病で、すぐ巣穴に入ってしまう彼等しか見たことが無かったのですが、こんな丸裸(?)状態の、大胆なテッポウエビは初めて見ました。
また、右のハサミだけが、異様に大きいのも初めて気が付きました。
知ってましたか?

「?ギンポ」

May/05/’01 勤崎にて

当たり前のように深場まで、降りる途中に、例の ハゼ をここで、見つけました。
いつも、面白い発見のある、大好きなポイントです。
少々深いところまで降りることの多いポイントですが、ダイブコンピュータの平均深度は、後浜より浅かったりすることが多いです。
それは、-5m前後に 愉快な仲間達 が多いからかもしれませんね。
この日は、写真のギンポ (イソギンポ?ヒナギンポ?何ギンポでしょうか?) 達が、全員いつもの穴から出てきて、全身を見せてくれてました。
EXITしたボートの上で、「なぜ穴から出てたのでしょうね?」って聞いてみると、
あるゲストの方が、「みんなで運動会してたんじゃない?」って教えてくれました。

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