the orange bucket

「コブヒトデにつくヒトデヤドリエビ」

February/23/’02 一切小島にて

ストロボの構成を変えてみました。
意気揚々とエントリー。
(さあ、撮るぞ!!!)
真っ赤なウチワにいた「クダゴンベ」を、ファインダー内に収めて、シャッターを切る。
(???)
もう一度、シャッターを切る。
(??????)
ファインダー内のストロボのレディーランプが点滅。
(へっ?)
ハウジングの正面を覗いてみると、ストロボがもの凄い勢いで点滅中。
(はっ???)
やがて、ストロボは何もなかったように、静かになる。
その後、永遠に反応しなくなった。
この日の1本目「松島」の-35m付近でのこと。
ストロボの構成を変えたことが原因で、
シンクロコードのハウジング側のコネクタ部分が少し水没していました。
「僕の機材は、特別仕様やから、絶対水没せえへん」
っておっしゃってた、兵庫の橋本さんの言葉を拝借して、
(ついでに僕のも大丈夫)
って信じてましたが、
やっぱり単なる思いこみだったようです。
初めて水没の惨めさを知りました。
っで、2本目とこの写真の3本目はストロボ構成を元に戻し撮影を続行したものです。
僕の、気持ちを察してか、宿りエビ君も、遠慮気味に隠れてました。

「テンジクダイ科の魚」

February/10/’02 後浜1号ブイにて(2)

写真のサカナ、知ってますか?
柏島で潜ってると、ちょくちょく目にします。
ガイドの皆様が、指示棒で指してくれることはあまりありません。
でも、僕はこのテンジクダイの仲間が大好きです。
どこにでも沢山いて、みんな地味だから、ダイバーからは気にもとめられませんが、
よく、カメラを向けます。
自称サカナ通な皆さん、このサカナの名前を5秒以内に言えますか?
言える貴方は、立派なテンジクダイ科の魚のファンです。
そんな貴方は、群青・テンジクダイファンの集い「天竺への道」に入会可能です。
ご希望される方は、私にお声をかけてくださるか、 メール をください。
それでは、 多数のご入会 をお待ちしております。

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「??ウミウシ」

February/10/’02 後浜1号ブイにて

深場まで降ります。
後浜の深場は、砂地の中にソフトコーラルがポツポツといます。
所々にいるハナギンチャクにオドリカクレエビがついているんですが、
彼らを撮るのが大好きです。
っで、クダゴンベのいるオドリカラマツまで上がって、更に東にシフトしてムチカラマツの林を進みます。
ふと右側に視線を感じるので振り向くと、立派なアオリイカのペアが、僕の動作を見守りながら一定の距離を保ってました。
(もうそんな季節なんや)
って春を感じながら、左前方を見ると、
大っきな、コブシメが一人寂しくしてました。
アオリイカとは対照的でした。
僕は、大きいって感じましたが、浮上後、皆様の話を聞いていると、世間にはまだまだサイズの大きな個体がいるそうで、この個体はどちらかというと小さい方だとか・・・。
さて、真のガイドの矢野氏が、指示した棒の先にはこんな綺麗な色のウミウシがいました。
何度が見たことがありますが、名前は分かりません。
その綺麗な色合いに惹かれて、シャッターを切りました。
—————————————————————-
「アオリイカ」を見て、春を感じるのは、僕の勝手な季節感です。
ダイビングを始めた、初めての春に、彼らの群れが産卵する様子を観察してから、
そう感じるようになりました。
一般的には分かりませんが、以来、アオリイカは僕にとって春の使者となりました(笑)。

「ホシベニサンゴガニ(?)」

January/19/’02 後浜3.5号ブイにて

写真は、ホシベニサンゴガニ・・・・、だと思うんですけど、 いかがなものでしょう?
ここは、後浜3.5号ブイ沖の、-30m付近です。
うねりもなく穏やかな水底で、僕の気持ちも穏やかに・・・、う~ん正確には、ボォーってなってました。
すると、真のガイドの矢野氏が、写真のカニを紹介してくださいました。
ファインダーをのぞいたときは、ただの茶色の地味なカニにしか見えませんでしたが、
ポジになってみると、節々が赤色で、
「おっ、キレイやん!」
って感じです。
ただ、左側の足が欠損してるのは、少々悲しいですね。
浜で大きな石をひっくり返すと、小さなエビやカニがワサワサ出てきます。
その中の比較的大きいカニを捕まえて、右側の足を全部プチプチ、もぎ取ってみました。
「カニはまた生えてくるから大丈夫」
って年上の近所の兄ちゃんに聞かされてたから、カニを見つけるとたまに、プチプチやってました。
僕が小学校3、4年生の頃の話です。
今考えると、僕に捕まったカニは哀れでした・・・。
その後の彼らの生死はおそらく、皆様が想像される通りだと思います。僕もそう思います。
この写真のカニの足は、もうちゃんと生えてるのかな?
今も、元気に後浜で頑張ってくれてることを切に祈ります。

「ガンガゼエビ」

January/19/’02 勤崎にて

「ガンガゼカクレエビ」は、僕にとって 思い入れが深いエビだと言うことは、以前触れました。
その後、この手のエビには「ガンガセエビ」という、よく似た仲間がいることを教えていただきました。
その見分け方として、側面の白い線が細いのが「・・・カクレエビ」で、太いのが「ガンガゼエビ」だということを 久保師匠から教えていただき、 自分では何となく分かったつもりでいました。
この写真の「ガンガゼエビ」を見るまでは・・・。
愛知からお越しのゲストと一緒に「オシャレハナダイ」をメインにこのポイントに来ました。
棘の長い大きなウニを何となく見ると、鮮やかな紫のエビがペアでいるではないですか。
(おっきい、ガンガゼカクレエビやなぁ)
(色も綺麗やし、横の白い線も、もの凄く太い)
(あっ!)
(これが・・・)
(これが、ガンガゼエビなんや!!!)
(ああ、これやったら、ガンガゼエビとガンガゼカクレエビの違いが分かる)
(白線の太さもそうやけど、体色も鮮やかな紫色や)
(う~ん、明らかに違う)
(・・・って事は・・・)
(今まで僕が見てたのは全部、カクレエビやったって事なの・・・?)
(・・・)
(やっぱ、本物を見んといかんね)
こんな事を考えながら、シャッターを押してました。
「ねえ、写真、撮るんはかまんけど、いつまでもここに、おってええの?」
「さっき、ピッピッ言うとったやん」
「かれこれ時間たったけど、のんきに、僕らを撮ってて大丈夫なん?」
写真のガンガゼエビは、こう僕に語ってくれてるようでした。
左手のアラジンに視線を移すと「およよ」の表示が出てました。
僕は、急いで焦らず、浮上を開始しました。

「トミー君」

January/19/’02 後浜1号ブイにて

僕の、ログブックによると、この日の後浜は、
天候・・・・・晴
最低水温・・・15.0度
最高水温・・・16.2度
まあ、真冬の柏島です。
写真はミナミアカエソのトミー君です。
まだ、少年です。
真冬の後浜で、極上の砂の毛布にくるまって、暖っかホカホカです。
僕が、4時の方向から近づいても、こちらを気にすることもなく、
立派なエソになることを夢見てます。
この日の僕の出で立ちは、8mmのウエットスーツに、
フードを初めて着用しました。
トミー君と同様に、僕も暖っかホカホカでした。
特に、フードについては、今までの我慢は何やったんって感じで、衝撃でした。
ちなみに、足許は、素足にフルフットフィンでした。
「フードの前に、まずはブーツ履きましょう」って聞こえてきそうですね(笑)

ひととき


September 8 ’01 サルガウドウにて
いよいよ2002シーズンの始まりです
僕の職場の近くを川が流れてます。
その河川敷には数百メートルにわたってソメイヨシノが植樹されており、桜の季節には花見を楽しむ人で、ごった返します。
さらにその土手には僕の通勤経路となっている広域農道があるのですが、
お花見客が、路肩に車を止めるので、上り車線が占有され、季節限定の大渋滞が発生します。
(この間はなぜか、駐車違反の取り締まりや飲酒検問はしないんですよね)
でも、まだ気温も肌寒く、ぼんぼりの灯火も常識的な時間に消灯となるため、
夜中まで混み合うことはありません(当たり前か・・・)。
今年は、幸か不幸か、その渋滞に遭うことはありませんでした。
花見客が、家路についたしばらく後に、僕の退勤する日々が続いたためです。
3月後半から4月前半は毎日、そんな日々の繰り返しだったために、
世間はいつの間にか初夏を迎えていることすら気がつきませんでした。
っで、すんごく久しぶりに、柏島に向かう道中、車のウインドウを越えて視界に入ってくる山々は、
痛いくらいに眩しく、瑞々しい新緑色に変身してました。
さらに、桜に代わって栗の花々が咲き乱れています。
その香りたるや、まるで・・・。
まるで・・・、ニキビ面の男子中学生100人が、一斉に大写生大会のピークを迎えたような、そんな香りに満ちあふれています。
やめておきましょう。
この手の話題は、愛知の●石さんと直接、声をひそめてお話ください。
きっと盛り上がるはずです。
栗で思い出しました。
柏島のある高知県大月町の地焼酎(?)で、
「ダバダ火振り」
という、栗焼酎があります。
口に含むと、まず、微かに栗の風味がひろがります。
その後、華やかで鋭角な香りが鼻腔を貫き、そしてスッと喉を通っていきます。
その名のごとくに、男性的で、ワイルドな味わいです。
島内のお酒屋さんでも、入手可能です。
是非一度、お試しあれ。
さて、
ダイビングを無事に終えて、
どのブイにも一切係留ののない後浜を眼下に見下ろすフリッパーズのデッキにて、
初夏、
新緑の季節、
立●さんと栗の酒談義を交わすのもまた、
至高のひととき(?)・・・です。
’02 シーズンの始まり 竹田

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「ヒトデヤドリエビ」

January/6/’02 後浜3.5号ブイにて

ヒトデヤドリエビは、何故だか大好きです。
特に、こんなにきれいなヒトデについている場合は格別ですね。
キンギョ根から沖側の岩場にいた、30cm位のマンジュウヒトデについていました。
このエビは普段は写真の様に表面にはいません。
ヒトデの裏っ側で、何個体かで、ひっそりと暮らしています。
僕たちダイバーがヒトデをひっくり返して表面に集めるんですね。
まあ、その是非については、またの機会にお話しするとして・・・、
もの凄く楽しみなんですよ、ひっくり返す瞬間が・・・。
(あ、ヒトデ・・・)
(どんなエビ達がいてるかなぁ(笑))
この表現しがたい期待感は、子供の頃、駄菓子屋さんでくじを引く時のものによく似てます。
2cm角の正方形の厚紙の裏に張られた紫色の薄い紙をめくるんですね。
まだ子どもの僕には、ちょっとした作業なんですが、早く見たいけど見たくないような
痛し痒しの感覚です。
う~ん、ちょっと違うか・・・。
まあ、そんな感覚です、わかるでしょ?
っで、厚紙には「はずれ」って書いてあります。
お店のおばちゃんは、
「はい、いずるちゃんは、はずれやったね」
って言って黄色い魚の形をした、カレー味のスナック菓子を
プッチンプリンくらいの大きさのカップ3杯分、紙袋に入れて手渡してくれます。
たまに、緑色の海藻をイメージしたものと、オレンジ色の魚がいたりします。
はずれは、3杯なんです、ってあたりは5杯だったかな・・・?
駄菓子屋さんのくじはこのカレー味の魚のスナックが大好きでした。
発見した時は、茶色っぽくて汚い感じのヒトデでしたが、ポジで見ると非常に美しいです。
この写真のマンジュウヒトデは 「あたり」 でしたね。

「ハチ」

January/5/’02 竜の浜にて

2002年の潜り初めは、1月5日の竜の浜でした。
それは、それは大変な時化で、竜の浜以外には出航できるポイントがなかった
という方が事実に近いです。
関東からお見えのショップの皆様とご一緒させていただき、僕もフリッパー号に乗船しました。
湾を出るやいなや、柏島の海は私たちに猛威を向け始め竜の浜の係留ブイに到着したときには、
目の前にそびえ立つ波で、本来沖に見える赤灯台が見えなくなる状況でした。
ゲストの女性の数名は微かな悲鳴を上げていらっしゃる方もおられ、僕もちょっとびっくりです。
いつも以上に手際よく準備を整え、エントリーです。
中に入れば、波も関係ないだろうとタカをくくっていた僕が馬鹿でした。
もの凄いうねりで、2mは平気に前後します。
おまけに-10mの地点でも、縦波が水底にまで及び、底の砂を巻き上げて
一時的に透視度30cmになるくらいです。
係留ブイ付近の-7~8mのところでは、常にモヤモヤと砂が巻きあがり、上下左右に揺らされて
もう、気分悪くなることこの上ない、最悪の状態でした。
さてこの日はニューフェイス、フレッシュガイドの星加氏のガイドで、写真を撮りました。
上の写真はハチです。
ふつうのハチですが、昼間見たのはこれが2回目でした。
「ウイッ、ウイッ」って鳴いてくれなかったのは残念ですが、じっくり観察できました。
こんな顔してますけど、泳ぐ姿は結構優雅なんですよ。
それからホウボウの幼魚も初めて見ることができました。
真っ黒くて、ちっちゃいんですが、形は大人のホウボウとよく似てます。
手元にそのポジはありますが、公開はしませんので、悪しからず(笑)
いえ、いえ、公開できません。
うねりで、ピンぼけ、ボケボケです。
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このHPをご覧のノンダイバーな皆様へ
写真の魚を本文中で「ハチ」って呼んでますが、僕が勝手に名付けてるんじゃなくって正式和名です。
なんでも、背ビレに毒があり、刺されると蜂に刺された以上に痛くて危険なためにこの名前が付いたそうです。
まあ、魚の名前なんてそんないい加減なところが沢山あります。

我 慢


264回目、後浜2.5号ブイから島寄りの浅場にいた、ウミシダ
平成14年 3月 竹田

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