the orange bucket

「ドフライニアシュリンプ」

September/21/’02 後浜1号ブイ

真っ青な、後浜。
エントリーしてすぐに綺麗な水だと感じました。
何となく深場まで降りたい衝動にかられ、自分に嘘を付くのもナンなので
正直に降りることにしました(笑)
砂地の中にポツポツと点在するハナギンチャクの中にひときわ大きな個体が
ありました。
近寄ってみると、いるは、いるはカクレエビ達の天国でした。
オドリ、アカホシ・・・、大小様々な彼らが、ピンピンと跳ねてました。
冒頭でも書きましたが、水が綺麗ですので、無謀にも自然光による
撮影に挑戦しました。
ここは、後浜1号ブイ沖、深度38mの群青の世界です。
ビデオライトの光を少々拝借した、スローシャッターによる撮影でした。
ところで、写真のエビですが、当初「アカホシカクレエビ」と思ってましたが、
図鑑とかみてると、「ドフライニアシュリンプ」のように思えて仕方がありません。
如何なものでしょうか?

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「共生ハゼ」

September/15/’02 後浜3.5号ブイ

ぽちゃん、
とフリッパーズ号からエントリーして、カメラを受け取って
脇目もふれずに、いつもの砂地へ。
途中、師匠が石のように固まって何やら撮影されてます。
邪魔にならないよう、遠巻きのルートにて、砂地に入ります。
ストロボの角度を調整していると、男女二人のダイバーが近づいてきました。
水中ノートに何か書いて、僕に見せようとします。
男性が、ちょっと焦った様子で、
「キンギョネ」
って書いてます。
多分、グループからはぐれてしまったのでしょうね。
僕は、自信を持って、
「あっち!」
って、力強く指さしました。
(キンギョ根付近は、結構濁ってたけど、分かるかな~)
って、少々心配しましたが、
お二人から何度も何度も頭を下げられましたので、
ご理解いただけたものと解釈いたしました。
(ホンマかいな)
っで、しばらくフラフラとして、偶然発見した、ヤセアマダイの巣穴。
当時ブーム(?)のヤセアマダイを何カットも撮りました。
残念ながら、お見せできる写真はありませんでした。
ところで、写真のサカナの名前、判りますか?
この構図は意図したものです。
全身写真を撮ろうとして、こんな構図になってしまったのだったら、
僕は、もうカメラを持つ事を諦めなくてはなりません(笑)
これは、敢えて第一背鰭をはずして、この構図にしてみました。
写真を見てサカナの名前を推理する楽しさも、
フィッシュウォッチングの醍醐味だと思います。
さて、左腕にはめてる時計をみると、もう集合時間がすぐそこまで迫っています。
僕は、キンギョ根を目指しました。
根に向かう途中、久しぶりのセミホウボウを発見。
ちょっと指示棒でいたずらをすると、ヒレを広げて大きな眼状斑を見せてくれました。
それから、ぴゅ~っと飛んで行ってしまいました。
その後、表層付近を見上げると多数のカマスの群がゆったりと漂うように進んでいました。
僕も、ゆっくりと浮上を開始しました。

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蒼 茫


August 6 ’02 Odagahama
どこまでも青くぬける、織田ケ浜の夕景
時計を忘れて出勤してしまいました。
そんな日は不安で不安で堪りません。
日付も時刻も全く分からず、なにも頭にも入りません。
いつも左手にはまってるその鉄のかたまりは、
時刻、日付、曜日を確実に僕に伝えてくれます。
なんとも頼りがいのある機械です。
デスクのコンピュータにも、携帯電話にも、会議室の壁にも、JRの駅にも、どこにでも時計はあります。
通常国内において、時刻が分からなくて困ることはまずありません。
しかし、ここ一番では、自分の腕にはめている時計でないとだめなのです。
毎日の生活に欠かすことの出来ない、大切なものです。
皆様にとって、大切なものは何でしょう?
例えば、僕の場合、
    ダイビング
    桟橋
    クロテンのカード
    缶コーヒー
    展望所
    19-35mm広角ズーム
    ピーカップ
    青空
    鉄橋
    エメラルドグリーン
    落ち葉
    のら猫
    ミックスアイス
    月
    小さな観覧車
    車窓
    カフェ
    薔薇
    ヘリポート
    青い光
    ガーリックチップ
    ロードマップ
    手袋
    
    後浜
    フリッパーズ
 そして、
    
    出会い

 それから、
    左手の、その柔らかい温もりを、いつまでも忘れることのないように・・・。

それぞれが大切な、このうえなく大切なものです。
向寒 竹田

「ヤシャハゼ」

August/26/’02 後浜3.5号ブイ(2)

唯一写っていた、ヤシャハゼです。
前のクロイトハゼの所でも書いてますが、本当はペアです。
もう少し引いていれば、尾鰭も切れずにすんでいましたね。
いつも思いますが、こんなに可愛い表情なのに、夜叉は可哀想。
オニSPは、ヒレナガは、ネジリンは?
って、お問い合わせを頂きましたが、
pinna さんヤシャハゼでご勘弁下さい。

「クロイトハゼ」

August/26/’02 後浜3.5号ブイ

真夏の後浜3.5号ブイ。
たっぷり約150分の水面休息時間を終えて、この日最後のダイビングです。
エントリーは、15:45。
あの広大な砂地に自分で見つけた、素晴らしいポイント。
僕を中心にした半径1.5m以内に、
右手にヤシャハゼ、正面にオニハゼSP、左にヒレナガネジリンボウ、
右後方に、ネジリンボウ。
それぞれペアでいます。
でもなぜか、写真はクロイトハゼのペアです。
エントリーして、最初にシャッターを押した相手が、彼らでした。
いつも寄り添って、パクパクしながら、砂をついばんでいます。
このカットは、彼らと並んで泳ぎながらの撮影でした。
しかも、1枚目の小手調べ。
距離が若干あるために色は青白くなってますし、しっぽも切れてます。
が、彼らの仲睦まじい様子が、お伝えできればと思い公開します。
この3.5号ブイは潜水時間もゆったりの、65分でした。
あれっ、オニSPは、ヒレナガは、ネジリンは?
て思った人は、それ以上を考えてはいけません。

「イソギンチャクモエビ」

August/26/’02 サルガウドウ

このカットは初めての、最短撮影です。
イソギンチャクの奥にいるために、光が十分に回ってません。
っが、スポット周りのブルーの縁取りが、非常に綺麗です。
このエビは、必ずいつか、もっと綺麗に表現します。
それまでは、これでご勘弁下さい。
何しろ、初めての2倍撮影ですから・・・。
ノンダイバーな皆様は、これを見てもさっぱり何か分からないでしょうね。
えっ、ダイバーな皆様も分からない?

「スジイシモチ」

August/25/’02 勤崎ニューポイント

テレコンを装着した、僕のレンズは210mm相当のレンズに化けてるわけで、
ファインダーから見られるサカナはすぐ目の前にいるように、大迫力で迫ってくるわけで、
これ以上近寄ると、カメラの先っちょが、サカナに当たってしまうんじゃないかと
いらぬ心配をするわけで、
ファインダーから、目をはずして状況を確認してみると、まだずいぶん距離があるわけで、
そんな慣れないファインダー画像によって、今まで分からないながらも培ってきた、
僕なりの被写体との距離感が、全くズタズタに、引き裂かれてしまうわけで、
結局ストロボは、適正な角度を保てることもないわけで、、、、
ただ、真っ黒なばかりのポジを作ってしまうわけで・・・。
やたら最短にこだわるわけで、するとサカナも逃げるわけで、
シャッターが押せる機会も減ったような気もするわけで、
そんな、減ったチャンスも十分にモノにできないわけで、
結局、長々書いても、上手く撮れない、言い訳なわけで・・・、
僕は・・・、
どうしたらいいのでしょうか、聰先生?

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「ハチマキダテハゼ」

August/16/’02 後浜4号ブイ

今回から、しばらくの間、今まで撮影してたレンズとは違うレンズで撮影してます。。
以前、3400rpmでも告知しましたが、
今までの105mmマクロレンズに2倍のテレコンバータを装着いたしました。
写真は、ハチマキダテハゼです。
ダテハゼが目の上に鉢巻きまいてるような模様が特徴です。
ダテについて、辞書をひもとくと
  【伊達】  派手な行動をして、ことさらに人目を引こうとする様子
        ex)-男 -な若い衆
とあります。
ことハゼに関して、ダテハゼは人目を引こうとしてるとは思えません。
では、学者のセンセイ方はなぜダテハゼとネーミングしたのでしょうか?
写真のハチマキダテハゼを見てて、ふと思いました。
手元にあるポジでは、非常に鮮やかなパステル調の水色の模様が、顔一面に拡がってます。
やはり、この辺りが、「ダテ」の由来でしょうか。
更にいなせな鉢巻きを結んで、ハチマキダテハゼは、ダテハゼ中のダテハゼ、
「キング・オブ・ダテハゼ」、和風に言えば「ダテハゼ将軍」 (でいいかな?) だと思います。
テレコン使ってより倍率の大きい撮影が可能となり気がつきましたが、
普段どこにでもいるサカナも、また違った表情を見せてくれるようです。
僕は、今後、更に、どっぷりと、柏島マクロにはまって行くこととなります。

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「スジハナダイ」

August/4/’02 勤崎ニューポイント(2)

深場のエビを撮り終えて、浮上を開始しました。
今回も以前から、チャレンジしているスジハナダイに挑戦してみることにしました。
さて、このサカナは、スジがあるから「スジハナダイ」なのでしょうね。
(相変わらす、なんというか・・・)
尾鰭がぴーんと延びて、ヒレも全開で、美しいですね。
ただ、アングルが後ろからとなってるのがいただけませんが・・・・、
それは、ご愛敬。
ハナダイって深場にいるマニア垂涎って感じがありませんか?
僕の場合、このスジハナダイといえば、本来のこのサカナよりも先に、
変種を見てしまいました。
体側の赤色縦帯が、尾鰭の上の方に湾曲してる、”例”のバージョンです。
当時は、雑誌を見てスジハナダイの存在は知ってましたが、
実際に見たことがなかったので、その変種を直に見たときも、
特に印象のなかった記憶があります。
敢えて言うなら、
(とんでもない深いところにいるサカナやなぁ~)
程度です。
「その変種を見た時、この目を疑った」
とは、フリッパーズ真のガイドの矢野さんの弁。
そういうう感覚を憶えたらしいのですが、 僕とは、約3光年ほどの隔たりがあるようです。
ここ、勤崎ニューポイントの-25mに、春から夏にかけて、
キンギョハナダイ達と一緒にいたこの個体は、
今はどこに行ってしまったのでしょうね?

「アカスジカクレエビ」

August/4/’02 勤崎ニューポイント

特に何が、どうしたというわけではありませんが、
多分、いつも皆様が見てるアカスジカクレエビとは、シチュエーションが違うはずです。
ここは、勤崎ニューポイント。
そう、言わずとしれた「ヘルフ」のポイントです。
ところが、僕がいる場所は深度が更に下がって-4?.2mです。
このポイントに来たら普通、シコンハタタテハゼ見ますよね。
僕は、なぜかこの(こんな深場じゃなくても、もっと浅いところにウザウザいる)エビを、
減圧停止を必要とする状況まで、アホみたいに頑張って撮ってました。
窒素酔いのせいですかね、(今ここで、このエビを撮りたい)って衝動がどうしても抑えられませんでした。
それから-40m超の深場にいるんやから、減圧停止指示がコンピュータから出んかったら、それはそれでおかしい!!!
可憐ですね、
美しいですね。
オドリカクレエビもそうですが、どうして透明なんでしょうか?
透明な部分って、何が詰まってるんでしょう?
こう見ると、このエビには味噌・・・が見えません。
食べても、あまり美味しくないかも・・。
って、食べるなよ、こんなちっちゃいエビ・・・。

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