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誰が為に



目的と手段が逆転してしまうことは、まあある事だ。
例えば、本来ダイビングを楽しむために、
水中ライトの電池を4時間かけて充電する。
ところが、快適に電池を充電するために、
ダイビングをしていると感じることがあった。

元来、目的のために手段は存在しているのだ。
しかし、世の中は妙なことが多く、
手段ばかりに注目された議論には、とにかく不毛に感じる。

平和のための戦争である
戦争するのは平和のためである
人民あるいは人類のために人民を殺さなければならない
人を殺すのはすべて平和のためであり人を殺すためではない
人を殺すためではないが人を殺すのである
話はいよいよ込み入ってきて人を殺す遊戯も平然はじまるのである

草野心平「サムリ自伝」より、一節を引用してみた。

コメント:2

hinata_papa 08-02-21 (木) 0:57

挙げ句に、その手段を議論した事が戦略に位置付けられるから困ったもんだね(ーー;)

ultrablue 08-02-21 (木) 13:33

「何のために働いているか!」
こういうことですか?

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