- 2004-01-20 (火) 0:07
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May/18/’03 後浜1号ブイ(2)
トガリモエビの撮影を終えても、体内に溶解した窒素の都合でまだ浮上する事はできません。
左手に装着しているアラジンと名付けられたコンピュータは、減圧停止の指示を出し続けています。
こんな時に後浜はいいですね。
減圧停止中でも手持ちぶさたになるような困ったことにはなりません。
(フィルムが残っていればの話ですが・・・)
因みに今回は写真の様なヤドカリの仲間が待ってくれていました。
真のガイドの矢野さんに教えていただいたこのカンザシヤドカリの仲間は、
サンゴに付着したゴカイ類の空の棲管に入って生活しています。
普通のヤドカリは貝殻を背負って外的から身を守りながら、餌を探して移動します。
ところが、これらカンザシヤドカリ属は移動できないので、
触角にあるの羽状毛で流れてくる餌をを捕獲してして生活しています。
「じゃあ、立派な2つのハサミ脚は何のためにあるんやろ?」
こんな疑問を持つのは人情というものです。
文献によると、危険を感じたときに棲管の中に入り込み、この脚で蓋をするんだそうです。
なんかもっとちゃんとした使い方はないのか、と思ったりしてしまいます。
参考文献:「海の甲殻類」(峯水亮 文一総合出版)
159ページには、カンザシヤドカリ属の一種 (Paguritta sp.3)として掲載されていますが、
いろいろ調べてみると「ニシキカンザシヤドカリ」と和名がついたようです。