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ねこ歩き(第1回)

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NHK BSプレミアムで放映されている、
「岩合光昭の世界ネコ歩き」という番組をご存知だろうか。
何度か見ていると、どうして見ず知らずの「ねこ」に
あれほど近接して撮影ができるのか疑問に思っていた。
そんな折、松山三越にて開催された、
岩合光昭氏の写真展「ねこ歩き」に足を運んだ。
ギャラリートークも開催され、軽妙な氏の撮影談義に心地よく耳を傾けた。

そこで、岩合氏がおっしゃるには、スチールでもVTRでも、必ず「ねこ」と対話をするらしい。
“撮影しても良いかどうか”とか、”その表情はいいね”とか。
なるほど、
水中で魚を撮るときも、
“今から撮るぞ、撮るぞ、じっとしていてくれよ”
などの強引なオーラ”を出していると、魚は一目散に逃げてしまい、
絶対撮れなかったことを思い出した。
結局、久保師匠のような無の境地まで行く事は出来なかったが、
なんとか魚が近づいてくれる所までは行けた記憶がある。
さて、岩合氏のトークの後、妻共々「ねこ」の写真を撮りたくなったのは言うまでもなく、
久しぶりに一眼を取り出して、「ねこ」が居そうな道の駅に赴いてみた。
高知県宿毛市にある、すくもサニーサイドパークである。
ここは、時期になるとダルマ夕日の撮影スポットとしても知る人ぞ知るところだ。
さて、肝心のネコはどうか。。。
駐車場に車を止めるや否や、妻が発見。
しかも「子ねこ」を!
それが、冒頭の黒い「チビちゃん」だった。
小さい子は、幼くて、表情もあどけない所は抜群にかわいいのだが、同等に警戒心も強い。
なかなか、近寄る事はできなかった。
やっぱりこんなものかと、意気消沈。
時間もちょうどお昼だったので、絶妙に美味しい「ウニ丼」を平らげて、午後の撮影に挑んだ。
人がよく集まる場所から離れて行くと、「ねこちゃん」発っ見〜。
今度は少し大きい女の子。
木にとまって、ジリジリ鳴いているアプラゼミを狙ってた。
カメラは首から下げたまま、しばらく遠巻きに様子を伺っていた。
彼女の狩りはひとまず失敗。
寂しそうに木からおりてきた所、僕と目が合った。
逃げる様子もなく、また、獲物を探す狩人となっていた。
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しばらく待って、彼女が獲物を仕留めて、落ち着いた頃合いを見計らって、
岩合氏から伝授された(?)ねことの対話を試みた。
(写真を撮っても、いいかな?)
もちろん、音声に出してではなく心の会話である。
それからが、これらの写真である。
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ねこの目線で対峙してみた。

ネコに詳しい妻曰く、この表情や仕草は、心を許してくれた証拠なのだそうだ。
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こんな視線で風景を見たのは

ごろんと、寝返りをうって伸びをした。
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上の写真の撮影の様子。
ちなみにこの写真は、妻が僕とねこを撮ったもの。
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もう、この体勢は、野良ねこではなくて、飼いねこのポジションと言ってもいい。
ここまでの仲になると、このまま帰るのが辛いくらいになってしまう。
ただ、そこはやはり、野良ちゃん。
心変わりも早くて、すぐに草むらに駈けて行ってしまった。
野良ねこというか、知り合いの飼いねこも含めて、こんなにねこと触れ合ったのは初めての経験だ。
これからもしばらく、「ねこ歩き」は続きそうな気がする。

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