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オホーツクの海

雪がある海岸、初めて見ました。

ラウスの連山の斑雪(はだれ)は鈍く光り。
連山はかすんでオホーツクのなかに消える。
鉛の海は波もなく。
鉛の空は低く重く。
オホセグロカモメがゆんゆん大きく。
たつた一ぴきとんでゆく。
向かふのはサガレンだらうか根室だらうか。   
鉛の空をわづかにそのところだけをゆるがし。
とんでゆく。
ところがどうだ。この新鮮。
目醒める牧草の緑の浜辺。
エゾヒメタンポポやハマナス・ブツシュ。
水すまし色の裸の馬。
鉛のなかに新しい緑のアンダンテ沸く。
オホーツク。
オホーツク。
波のないどんよりのオホーツク。
オホーツクに春のアンダンテ沸く。
(「荒涼たるオホーツク」   草野心平より)
この詩を知ったのは大学2年生の頃です。
オホーツクに対してはこんな暗い色のイメージしか持ち合わせてませんでしたが、
ごらんのようなすばらしい青空が広がってました。
今回、オオセグロカモメはいませんでしたが、
観光ヘリコプターが飛んでました。
記:Jan 28 ’07

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