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僕は、元いたポイントにもどり、再度ボロカサゴにお別れの挨拶をして、 徐々に深度を上げました。 途中、ボロ君を目指して降りてくる、矢野さん率いるフリッパーズの別チームと すれ違いました。 皆さんの顔は何かしらニコニコしているように見えました。 その中の東京からお越しのゲストが、僕に「ボロは撮ったか?」と合図を送ってきます。 僕は、少々大袈裟に「OK」サインを出しました。 いいですね、「OK」。 ダイビンクを始めてから、どんなときでも「OK」を出すのは大好きな瞬間です。 写真のアミメハギは、実はペアでした。 いつもは、すぐに隠れてしまい、今まで何度かアプローチしましたが、 シャッターを切るどころか、ピントすら合わさせて貰ったことのない被写体です。 ところが、この日の彼等は、僕から、一定の距離を保ちはしてますが、離れません。 僕は、一生懸命ファインダーを覗き、彼等を是非収めようと、じーっとしてると、体の大き な方の 彼(でいいのかな?) が、僕のカメラ目指して突進してきました。 その一瞬が、この写真です。 いつも思うのですが、海の中の生き物って純粋ですよね。 大切なものを守るためには、たとえ相手が、巨大な僕でも、小さな自分の体を張りますものね。 うーん、彼女を守る彼は、強い!! 僕は、わずか3cmの彼の威嚇に降参して、 すごすごと無い「しっぽ」を巻きました(笑)。 そして、皆様がいる1号ブイのケーソン元まで、帰ったのでした。 |