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近づいてみると、ちょうど、筒状になった襤褸布の中にいるこのオドリカクレエビを 一所懸命撮影されていました。 僕は近くで、その様子を見守っていると、「どうぞ」って、譲ってくださいました。 そのゲストは、慣れない撮影を無事に終えた達成感で一杯だったのでしょうね、 フィンを、ひと掻き、ふた掻きして、ボロカサゴを撮影しているみんなの所へ 戻って行かれました。 残されたエビ君と、僕はそのゲストが降らせて下さった砂と、動く水が収まるのを 待っています。 ほら、「お土産物屋さん」なんかで、たまに見かけるでしょ? アクリルで出来た半球体の容器に水が満たされてて、 中に小さくてキラキラ光る物が沢山と、プラスチックのサカナなんかが入ってるオモチャ。 その容器をひっくり返すと、小さくて、綺麗な、キラキラが降ってきて、全部降り終わると、 またひっくり返して・・・、子供の頃、いつまでも、眺めていたものです。 舞った砂が僕のライトの光に反射してキラキラ光る中、僕はエビ君と静かなひとときを過ごしました。 |