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旧ソ連製 T-43

「旧ソ連製 T-43」、これは戦車でも、戦闘機でも、ミサイルでもない。
旧ソ連製と聞くと、この様な兵器を想像してしまうのはなぜだろう。
それはさておき、カメラのレンズの話である。
ずいぶん以前に、旧ソ連、LOMO社のカメラと言うタイトルで、
CMEHA(SMENA)8Mというカメラを入手した事は書いた。
そのカメラに付属しているのがT-43という、3枚3群のレンズなのだ。
鮮やかな赤の発色と、独特の雰囲気をもった空の青が出る。
非常に個性的なレンズで、特にそのスメナブルーと呼ばれている青の魅力に惹かれている。
フイルムの感度、絞り、シャッタースピードがドンピシャはまった時の描画は緻密で、
わずか6,000円程度(2008年の中古市場)のカメラにつくレンズだとは思えない実力を秘めている。
このレンズをニコンのFマウントに改造して活用できないかという挑戦を思いついた。

シャッターが壊れているスメナ8M
このスメナ8Mには距離計などというものは付属しておらず、目測によるピント合わせが必要である。
慣れれば、なんとかなるものなのであるが、それは、それ、旧ソ連製の半分玩具のようなカメラなので、
距離目盛りはアイコン表示と併用されているなどのアバウトさで、慣れと勘が絶対に必要なカメラなのである。
T43の最短距離は90cmで、最短でピントの合った写真を撮る事はそれほど難しいものではないが、
それを越える距離(ほとんどがそんなシチュエーションになる)では結構ピンぼけになりやすい。
別に電子距離計なども持ち合わせているが、スメナ8Mにはマッチしないというか、そんなものを動員するカメラではない。
そんなわけで、ファインダー内でピントの確認ができる、一眼レフにてこのレンズが使えるという事は、非常に魅力的なのだ。
それから、もっと重要な事がある。
僕のスメナ8Mのシャッターの挙動が不安定になってしまったことがある。
平たく言えば、壊れてしまったということだ。
最速の「1/250」は機構的に問題ないのだが、それより遅いスピードが安定しない。
最速とバルブ以外の全速において、本来の速度でレリーズできなくなってしまっている。
これは、速度を調整するカムを支えているバネが劣化している事が原因で、
購入時、分解したときに判明した。
あと3年は大丈夫だと根拠もなく判断していたが、予想より早く機能不全となり、
カメラとしては使えなくなってしまった。
もちろん、シャッタースピードが1/250固定のカメラであると割り切れれば問題ないのであるが、、、、。
しかし、このままディスプレイ用のコレクションとしてしまうのは非常に勿体ない。
(この事は、スメナ8Mのボディー、T-43ともに廃棄すると同義である)
このレンズを何とか再生できないか、というのが今回の挑戦の本当の理由なのだ。
トイカメラ系のサイトや掲示板を見てみると、このT-43をライカのLマウントや、
キャノンEFマウントに改造している人は結構いるようだ。
ということで僕は無謀にも、ニコンFマウントへの改造を決心した。
っで、いろいろ光学的な話が登場してくるのだが、詳しくは割愛する。
というより、誰かに説明できるほど自分の知識として習得できているわけではない。
とは言っても、全く触れない訳にもいかないので、ちょっとだけおつきあい願いたい。
まず、
参考までに、ニコンFマウントのフランジバックは、46.5mmである。
フランジバックとは、乱暴にいうとレンズから、フィルム面もしくはCCD面までの距離のこと。
今回一番気になるのは、バックフォーカルディスタンスで、レンズのいちばん後側からフィルムやCCDまでの距離である。
さて、スメナ8Mはどうであろう?
いろいろ探しているが、データは見あたらない。
まだノギスで計った訳ではないが、Fマウントよりは明らかに短そうである。
レンズが要求するフランジバックというか、バックフォーカルディスタンスを正しく設定しないと、無限遠にピントが合わなくなる。Fマウント化したT-43は、スナップ撮影としての利用を想定しているので、無限遠にピントが合わないのは頂けない。
この距離は試行錯誤で、ある業界用語では現合で確認するしかないようだ。
さて、
スメナ8MのT-43を利用して、EFマウントに改造されているあおぞら光画というサイトを参考に、駄目モトでやってみよう。
上記サイトに紹介されているキャノンのEFマウントのフランジバックは44mmと、Fマウントよりも短いにもかかわらず、T-43には長すぎるようで、修正用に凹レンズを追加されているようだ。
Fマウントの場合、さらに2.5mmも長いので、凹レンズによる修正は必須であることが確定した。
というわけで、バックフォーカス修正用の凹レンズはどうしようか、という事からこの挑戦が始まる。
僕の場合、写真を撮るきっかけが水中写真であった。
ダイビングでの水中写真は、ハウジングメーカーの対応が、ニコンのカメラに対して充実していたため、
当然のようにニコンを選択して、水中だけでなく陸撮についても必要なレンズを少しであるが揃えた。
ところが、ニコンのボディーでは他社のレンズが全く使えないという事に、最近気がついた。
前述のフランジバックが他社と比較して長い事が原因にある。
その点、例えばキャノンのカメラは、(おそらく戦略的に、ニコンやその他のメーカより)短いフランジバックで設計されているため、マウントアダプターを利用することにより、光学的な劣化のない状態で、他社のレンズが利用可能となる。
そう言う意味でもキャノンという組織は柔軟であり、外部の要因をうまく活用しているものだと、改めて考えさせられた。
話を元に戻すが、このT-43レンズのFマウント改造への挑戦は、昨日くらいら
ひょっこり思いついているので、解決策はまだ全くない。
書きためた原稿を小出しにしているわけではないので、ミッションコンプリートは、
いつになるか、僕にも当然分からない。
どなたか、良い方法やノウハウの蓄積がある方がいらっしゃれば、ご教授願いたい。

コメント:7

hinata_papa 08-11-01 (土) 19:06

面白いこと考えましたね!
成功祈る(^^♪

hinata_papa 08-11-03 (月) 22:51

やっぱこれまずいよ!!
EOSにCONTAXのレンズ付けたくなったよ・・・・・火が点きそう(ーー;)

ultrablue 08-11-03 (月) 23:04

コンタックス、漆黒のモノクロームの描画が堪りません。
などと言ってますが、詳しくはよく知らないのです。
コンタックスと銘打った様々なシリーズがあるようで、
フランジバックもまた然り。
ヤシカ/京セラの45.50であれば、
マウントアダプターとかありそうですが、どうなんでしょうか?
実現後の使用感などをお知らせください。

ISCO 09-05-11 (月) 3:22

はじめまして、
スメナ8Mは持っていません。
昔、一眼レフでボケを確認しながら
撮影したくて、Lマウントの赤エルマー
を逆向きにEOS取り付けて、風景を
撮影したことがあります。
ギリギリ無限は出ました。
でも、もう少しでミラーに当たりそうでした。
EOS本体->>EOS-M42アダプタ->>
シュナイダーのレンズキャップの中央に穴を開けたものを逆に->>赤エルマー逆向き
つまり赤エルマーは穴の開いたレンズキャップを付けたまま
逆向きにして撮影しました。
結果は、
逆光には非常に弱くなりました。
またエルマーの前玉がフイルム面と乱反射して場合によっては
中央が白く撮影されます。
これらの欠点が表面化しない場合には異常に稠密な写真になりました。
もともとの赤エルマーはこんなに解像度が高くないです。
ただし、丸み、立体感、生物が自然な感じに撮れるなどの
エルマーぽい個性はそのまま残っています。
スメナ8Mのレンズだとこの方法は無理かもしれませんが。
ところでLOMO135Mは持ってます、このレンズも素晴らしいですね。
立体感が凄いです。
レチナのクセノン
シグネット35のエクター44mm F3.5
ルードウィッヒ メリター
と立体感では互角だと評価しています。
スメナ8Mもほしいなと思いました。

ultrablue 09-05-12 (火) 22:46

ISCOさん、はじめまして。
LOMO 135Mのレンズは、インダスター 40mmF2.8ですよね。
この名前を聞くと彼のゾルキを思い浮かべてしまいます。
それはさておき、旧ソ連のレンズ達は個性的なものが多いですね。
スメナ8Mもスメナ35も、とにかくT-43というレンズは大好きです。
機会があれば、ぜひ、お試しください。

the orange bucket 09-06-21 (日) 22:03

凹レンズを探してる

ダイソーで、105円の双眼鏡を買った。 スポーツ観戦とか野鳥観察用らしいのだが…

mars2015 11-08-17 (水) 15:44

ボディ破損品を入手し、かなり強引にM42マウント化しました。後端のレンズ枠を少し削って、フランジ面から後ろに約12mm突出しました。アダプタを介してEOS Kissで使用するには支障無いです。フルサイズデジでは絶望的でしょう。フィルムカメラでは、比較的ミラーの小さな機種なら可能なぐらいと思います。

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