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2003-03

後 悔


September 21 ’02 Kashiwa-jima
翌日に開業以来の最高来客数をひかえ、ひっそりとタンクチャージを待つ
周りはすっかり春めいてきました。
花こそ咲いていませんが、空気の匂いには春があふれてます。
この頃の季節は、気分が高揚する年と気が重く感じられる、二つの年があります。
今年は残念ながら後者です。
この地に降り立ってもう2年と半年が経とうとしています。
この間は相変わらず忙しい月日が流れました。
仕事の合間に柏島に通い、ダイビングに明け暮れる毎日でした。
何とか、日々の生活にも職場にも慣れて、さてこれからというときに、
転勤が決まり、引っ越しを余儀なくされた事は非常に残念です。
この事が、僕の気持ちを重くしてる原因の一つです。
住めば都、住んでみて始めてわかるその土地の良さがあります。
食べるものもその一つで、この街には「焼き豚玉子飯」という食べ物があります。
この地の郷土料理と呼ぶには少々乱暴ですが、この地独特の料理のようです。
熱々ご飯の上に焼き豚と目玉焼きがのっており、ちょっと甘めのタレがかかった丼の様なものです。
赴任当初、後輩に連れられて、とある中華料理店で夕食をしたときの話です。
始めて見た「焼き豚玉子飯」は、その強烈な見た目に閉口してしまいました。
今思うとそれを食べる後輩の様子がいけなかったのかもしれません。
後輩は、よほどお腹がすいていたのか、永谷園のお茶漬けのTVCMよろしく、
ガツガツと一気にたいらげてしまいましたから、なんと品のない丼だろうと、
純粋に感じました。
それ以来「焼き豚玉子飯」は僕にとって、封印された食べ物になっていたのです。
引っ越しが決まりこの地を去ることを意識し始めると、今まで見えなかったものが、
目に飛び込んでくるようになります。
なんでもない路地から新しい抜け道を発見したり、気軽に入れるクリーニング店を見つけたり、
封印されていた「焼き豚玉子飯」もその一つでした。
先日、件の中華料理店で、別の後輩達と食事をする機会がありました。
(焼き豚玉子飯、ここに住んでて、一回も食べたことがないのも淋しいな)
(この地で暮らした証に、ひとつたのんでみるか・・・)
こんな、何気ない気持ちで、その丼(?)を注文しました。
半熟の目玉焼き部分を箸でわり、トロトロの黄身が焼き豚の上にとろけ出てきます。
タレのかかったご飯と、黄身がとろけた焼き豚を一気に口に運びました。
柔らかな焼き豚の歯触りと、得もいえぬほのかな甘さと、ご飯の旨さが織りなす妙は、
(・・・うまいっ!!!)
の一言でした。
決してお上品な食べ物ではありませんが、単純明快な旨さがあります。
僕は、更に餃子も頼んでましたが、絶妙なバランスでした。
2年と半年、この旨さを知らずに過ごしたことを思うと、何とももったいない事をしたと
今更ながら、思います。
単なる食わず嫌いだったわけで、後悔先に立たずとはよく言ったものです。
昨年の春、花の写真を取り損ねた際に、来年撮ればいいと思ってましたが、
今年が、最後のチャンスになりそうです。
今春こそは、糸山公園から、しまなみ海道「来島海峡大橋」につづく遊歩道に寄りかかる、
桜のひと枝を、写真に収めなくてはと思っています。
ここは造船とタオルの街、愛媛県今治市です。
浅春 竹田

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「カサゴ」

November/3/’02 一切小島

一切の深場から、浅場に戻る途中の岩陰にたたずんでいた写真のカサゴ。
僕が接近しても、特に動揺する様子もなく、更に堂々とたたずんでいる。
普段なら、この手のサカナは写真に撮ったりしないが、色合いが綺麗だったことと、
あまりに落ち着き払ってたので、何も迷うことなくいきなり最短でカメラを構えた。
一瞬たじろいだ表情を見せるが、それは、ホントに一瞬。
すぐに、落ち着きを取り戻し、眼前のカメラのポートも、別に気にとめるでなく、
堂々としている。
寒くなったので、逃げようにも逃げられなかったのか・・・。
それまでとは、一転して、冬まっしぐらの柏島です。
因みにこの日、水温は19.8度ですが、気温は13度でした。

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