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2001-06

「コガラシエビ」

June/16/’01 勤崎

寒~い、名前のエビですが、何でコガラシなのでしょうか?
不必要に長~い、頭部が特徴の、不細工な容姿です。
でも、なぜだか愛嬌がありますよね。
体はこんなに黄土色で、太くて、毛むくじゃらですが、足は半透明で、かなり繊細な作りのようです。
写真では、分かりづらいですが、ちゃんとハサミも髭(触角?)もあります。
この、アンバランスが何とも言えない、エビです。
でも、この写真をダイバーじゃない人に見せても、なんの反応もありません。
海老が写ってるとは思ってないようで、背景のウニにばかり注目されて、
「おもしろいウニやのに、なんで、ちゃんとピント合わせんの?」
って聞かれました。
(おい、をい・・・)
初めて、このエビを見たときに何かに似てるって思いました。
コガラシエビを見る度に、何なのか全然思い出せずにモヤモヤした日々を過ごしていました。
ところが、このページを書いてたら、先程その謎が解けました。
何に似てるかというと、昆虫の「ユカタンビワハゴロモ」です。
セミの仲間のその虫も、意味不明な、前に迫り出た頭部の持ち主です。
イメージ出来ない方は、いつもお使いの検索エンジンで、調べてみてください。
必ず「あ~っ」て思うはずです。
※ このユカタンビワハゴロモに関しての異論は受け付けません。僕にはそう見えるのですから仕方がありません。

「ピグミーシーホース」

June/16/’01 柏島

ピグミーシーホースを、初めてこの目で見たのは、平成12年の3月初旬でした。
その時は、「フリッパーズのオーナーであり、真のガイドでもある矢野氏」の指し示す
指示棒の先にいる、ちっちゃなタツノオトシゴを確認するだけでも精一杯でした。
まばたきをしただけで、もう視界からはいなくなってました。
いや、いなくなるのではなくて、カモフラージュが完璧なのでわからなくなるというのが正しいですね(笑)。
その後、白い個体や、黄色っぽい個体など、幾度となく観察する事になるのですが、僕が、こんなに写真を撮ることが出来るようになるとは思ってもいませんでした。
(いえ、いえ、決して上手く撮れてるって言う意味じゃなくて・・・)
この写真は、「僕も本当にピグミーを見ましたよ」っていう、翔子の写真・・・もとい、証拠の写真です。
オオウミウマにしろ、イバラダツにしろ、このピグミーちゃんにしろ、タツノオトシゴな、みんなは、すごくシャイですよね。
カメラを向けると、必ず背を向けますもの。
このときも、何回かシャッターを切りましたが、かろうじて顔が写っていたのはこの一枚だけでした。
他のカットも写っていると信じてたんですが、頭頂部とか、背部ばっかりでした。
彼等を撮ったことのある方は、わかって頂けますよねぇ。

「ナカハラタナバタウオ」

May/26/’01 後浜1号ブイにて(3)

砂地で 「キムハル風」のハゼの正面顔 を撮ったりしながら、浅場に移動しました。
「フリッパーズの名ガイド 吉松氏」 と、潮の流れに身を任せながら流れていると、
オランウータンクラブを発見しました。
氏はスレートに「オランウータンクラブはオランウータンの会ではないです」って書いています。
二人で、訳もなく大爆笑して、珊瑚のある浅場まで戻ってきました。
しばらく、ガレ場で時間を潰していると、氏が僕を呼びました。
今からこの枯れ珊瑚をめくるから、写真を撮るように合図されました。
僕は何がいるのだろうか、心ウキウキです。
その生き物がいるであろう場所が示され、撮影のためのカメラの方向、体の位置が、
綿密に、全てジェスチャーにて確認されました。
それらを元に、おおよそのピントの位置と、ストロボの角度を決めました。
それでは、いよいよショーの始まりです。枯れ珊瑚がめくられました。
「・・・・」
「こいつは何者?」
そう思いながら、まず一枚目のシャッターを切りました。
少しずつ近づきながら、
「顔は白いぶつぶつが一杯やけど、鰭には鮮やかなブルーで綺麗やね」
そこで、更にに、パシャ。
「どこかで見たことのある形やなぁ」
パシャリ
「この形は、ひょっとすると・・・」
「・・・シーラカンス?」
「・・・幼魚?」
「成長するにしたがって鰭の青が無くなるんや」
「それで、顔のブツブツが全身に広がって、あのシーラカンスになるんや」
パシャリ
「これは、超レアとかのレベルとは違う・・・?」
パシャ
「吉松さんのあの慎重さは、ホムラハゼ以来やし・・・」
「こんな貴重な生き物を僕だけが撮ってもいいのだろうか?」
「でも、報道メディアに写真を提供すると・・・」
発見、シーラカンスの幼魚、世界初!
撮影はアマチュアダイバー
恐るべし柏島!!
「見出しはこんな感じかな」
「なんて、コメントすれば良いんやろう?」
パシャ
「やっぱり撮影は、僕だけにしておこう・・・」
パシャ
こんな事を考えながら、撮影を終えて、吉松氏を見ると、
撮れたのか?
って合図を送ってきます。
僕は、OKを出しました。
「本当に大丈夫か?」
「大丈夫、OK」
「あそこまで確認すると言うことは、やっぱりシーラカンスなんや・・・、世界初なんや!」
僕は、結構緊張しながら、ボートに帰りました。

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「?ハゼ」

May/26/’01 後浜1号ブイにて

後浜1号ブイの砂地で、ネジリンボウを探していました。
この日は、透視度3~5m程度、水温は20度前後で、流れてるという、あまり良くないコンディションでしたので、彼らがホバリングしている姿など見えるはずもなく、僕はカメラ片手にぼんやりしてました。
すると、「フリッパーズの名ガイド 吉松氏」が、ゆっくり回って来るようにとの合図をくださいました。
指示棒の先にあるものを見ると、なにやら不思議な2本の棒が見えました。
氏は、写真を撮りやすいように弱めのライトを当ててくれています。
「ははぁん、これが、アサヒガニなのね」って、ほくそ笑みながら、少しずつ寄りました。
僕にとっては、初めて見る生き物でした。
って言っても、マッチ棒のような2つの目しか見えてないのですけれども・・・。
ストロボの角度を調整するために、不用意にも左手が大きく動きすぎてしまい、眼前の2本のマッチ棒は、瞬く間に砂の中に入り込んで行きました。
僕は、蟹があんなに俊敏に、砂に潜れるとは知りませんでした。
見たことありますか?
モクモクモクモクって砂塵をあげて、一瞬のうちに、垂直に砂の中に入っていくんですよ!!
っで、砂地をうろうろしていると、写真のハゼを発見しました。
何ハゼでしょうか?
ライトを照らしながら、最短まで寄っても全然逃げない、 サービス精神旺盛なハゼ君でした。

群 青

そろそろ、私がこのページを「群青」とした理由を、明かしてみましょうか・・・。
-20mを保ちながら、しばらく進みました。
周りは青一色で、前方に白いフィンが一つ見えるだけです。
眼前には、多少の浮遊物が見えるのみで、その他は何もありません。
まさに海の中に、我々のみの時間が続きました。
と、前を進む白いフィンは深度を落としていきます。
僕は指示通り現在の深度を維持しながら、待機しています。
やがて、白いフィンは、海の底に吸い込まれていきました。
間もなく、下から、点滅するライトの光が見えました。
僕も、そのライトを目印にヘッドファーストで、潜行を開始します。
漆黒の闇の中を小さな光を目指して降りていきます。
間もなくそのライトの光も消灯されて、真の闇の世界が私を包みました。
まさに、「群青」の中に私一人。
ただそこに存在しているという感覚があるのみでした。
ゲージに視線を移すと確かに潜降しているのが分かります。
深度計が、どんどんカウントアップされています。
極度の視野狭窄、耳の奥底に聞こえる幻聴、著しい高揚感、 これらは明らかに窒素の影響でしょう。
自分をしっかり保ちながら、耳の圧平衡をとり、フィンで、海水を蹴ります。
やがて、ぼんやりと白い、巨大な物体が視界に入って来ました。
沈船が、その姿を現した瞬間です。
船首と船尾がかろうじて形あるのみで、胴体の部分は概ね、土に帰っているようでした。
かなりの存在感で我々を迎えてくれたその船は、どれだけの年月をそこに存在し続けたのでしょうか、 痛々しいくらいに海底と同化していました。


以上は
僕のログを元にしています。
平成13年6月 竹田

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「アミメハギ」

May/05/’01 後浜1号ブイにて(3)

オドリカクレエビと、静かなひとときを過ごしていると、そろそろ深度を上げる時間になりました。皆様は、もう一足先に浅場に向かっているはずです。
僕は、元いたポイントにもどり、再度ボロカサゴにお別れの挨拶をして、徐々に深度を上げました。
途中、ボロ君を目指して降りてくる、矢野さん率いるフリッパーズの別チームとすれ違いました。
皆さんの顔は何かしらニコニコしているように見えました。
その中の東京からお越しのゲストが、僕に「ボロは撮ったか?」と合図を送ってきます。
僕は、少々大袈裟に「OK」サインを出しました。
いいですね、「OK」。
ダイビンクを始めてから、どんなときでも「OK」を出すのは大好きな瞬間です。
写真のアミメハギは、実はペアでした。
いつもは、すぐに隠れてしまい、今まで何度かアプローチしましたが、シャッターを切るどころか、ピントすら合わさせて貰ったことのない被写体です。
ところが、この日の彼等は、僕から、一定の距離を保ちはしてますが、離れません。
僕は、一生懸命ファインダーを覗き、彼等を是非収めようと、じーっとしてると、体の大きな方の 彼(でいいのかな?) が、僕のカメラ目指して突進してきました。
その一瞬が、この写真です。
いつも思うのですが、海の中の生き物って純粋ですよね。
大切なものを守るためには、たとえ相手が、巨大な僕でも、小さな自分の体を張りますものね。
うーん、彼女を守る彼は、強い!!
僕は、わずか3cmの彼の威嚇に降参して、
すごすごと無い「しっぽ」を巻きました(笑)。
そして、皆様がいる1号ブイのケーソン元まで、帰ったのでした。

「オドリカクレエビ」

May/05/’01 後浜1号ブイにて(2)

パープルなボロカサゴを撮った後、ちょっと下った砂地の所で、ビデオデビューを果たしたゲストがいらっしゃいました。
近づいてみると、ちょうど、筒状になった襤褸布の中にいるこのオドリカクレエビを一所懸命撮影されていました。
僕は近くで、その様子を見守っていると、「どうぞ」って、譲ってくださいました。
そのゲストは、慣れない撮影を無事に終えた達成感で一杯だったのでしょうね、
フィンを、ひと掻き、ふた掻きして、ボロカサゴを撮影しているみんなの所へ戻って行かれました。
残されたエビ君と、僕はそのゲストが降らせて下さった砂と、動く水が収まるのを待っています。
ほら、「お土産物屋さん」なんかで、たまに見かけるでしょ?
アクリルで出来た半球体の容器に水が満たされてて、中に小さくてキラキラ光る物が沢山と、プラスチックのサカナなんかが入ってるオモチャ。
その容器をひっくり返すと、小さくて、綺麗な、キラキラが降ってきて、全部降り終わると、またひっくり返して・・・、子供の頃、いつまでも、眺めていたものです。
舞った砂が僕のライトの光に反射してキラキラ光る中、僕はエビ君と静かなひとときを過ごしました。

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